カテゴリー: 医学・医療一般
医院開業から法人化,経営・継承まで
弁護士,税理士,司法書士,行政書士,社労士が答えました!
1版
医療・薬機リーガルサポートネットワーク 編
定価
3,300円(本体 3,000円 +税10%)
- A5判 273頁
- 2020年5月 発行
- ISBN 978-4-525-43191-4
私たちがクリニックをサポートします
医院開業を考えている医師はもちろん,すでに開業している医師の経営,法人化,閉院など悩みは尽きず,専門家に相談する機会は少なくない.本書は,医院経営の相談に関わる5つの専門家が今まで受けてきた医師からの相談を集め,Q&A方式で紹介している.開院時だけでなく経営する上で知っておくべき法律・税務・行政の流れも盛り込んだ1冊.
- 刊行のことば
- 序文
- 目次
刊行のことば
本書は,クリニック,個人医院,歯科医院の開業,医療法人の設立等を目指す医師のために書かれた開業・運営マニュアルです.クリニック,個人医院において,医師は専門家の医師であるとともに,個人事業主としての経営者となります.医療法人の理事長もいわば法人の経営者です.しかし,大学の医学部で経営学を学ぶ機会はありません.医師は,憧れの独立開業をしようと動き始めた途端にさまざまな問題に直面します.立地の選定,各種の届出,機材の購入から看護師,事務職員の採用,運営が始まれば,労務問題,税務問題,顧客の対応等,医療とは関係のない問題に関わっていかなければなりません.個人医院が少し大きくなってきて医療法人にしようかと思えば,個人医院とは異なる法律・税務の知識が必要となります.
本書の執筆者は,これまで数多くの個人医院の開業,医療法人の設立・運営のサポートを実践してきました.専門分野は,税理士,社会保険労務士,司法書士,行政書士および弁護士と経営をサポートする全ての分野に及んでいます.このような専門家が,自らの経験から医院開業・運営において,必ず問題となるテーマを厳選し,説明の難しい極めて専門的な内容を分かりやすくまとめました.
本書の活用方法として,1ページ目から順に読み進めることによって,医院の開業から運営までのイメージを作るもよし,必要な時に,必要なテーマを確認するのもよし,となっています.是非,皆様の手元において頂きたいと思います.
2020年4月
山田勝彦
本書の執筆者は,これまで数多くの個人医院の開業,医療法人の設立・運営のサポートを実践してきました.専門分野は,税理士,社会保険労務士,司法書士,行政書士および弁護士と経営をサポートする全ての分野に及んでいます.このような専門家が,自らの経験から医院開業・運営において,必ず問題となるテーマを厳選し,説明の難しい極めて専門的な内容を分かりやすくまとめました.
本書の活用方法として,1ページ目から順に読み進めることによって,医院の開業から運営までのイメージを作るもよし,必要な時に,必要なテーマを確認するのもよし,となっています.是非,皆様の手元において頂きたいと思います.
2020年4月
山田勝彦
序文
医療は,人が安心して健康的に生活するための基盤です.そして,良質かつ効率的な医療を提供し,患者の生活の質(QOL)を向上させ,患者の満足を得る医療を実現するためには,医療従事者や医療関連企業が,医療の提供・発展に集中できる環境を整備することが必要と考えます.しかしながら,医療業界では,多くの業種・業態間の連携が必要であり,多岐にわたる問題があるにもかかわらず,他の業界よりも法的支援が行き届いていないことが現実です.
そこで,弁護士,司法書士,行政書士,税理士,社会保険労務士といった専門家によって,法務・税務に関する問題をワンストップで解決し,医療機関が医療に集中できる環境作りを支援する目的で本書を企画しました.
本書では,主に,これから開業することを考えている医師・歯科医師や,既に開業されている医療機関を対象として,開業から運営,医療法人化,事業承継,閉業という流れに沿って横断的に,それぞれの段階で生じやすい法務・税務の問題についてQ&A方式で解説しています.
特徴としては,一つの問題について,弁護士,司法書士,行政書士,税理士,社会保険労務士といった各分野の専門家が携わっており,どの専門分野であるかが分かるように各専門家のマークを表示しています.また,当該問題に関連して,他の専門家からの補足や留意点等がある場合には,コメントを付記し,一つの問題に対して多角的な視点で解説しました.そして,極力多くの図表等を示して,視覚的に分かり易くなるようにも心掛けました.
本書を利用することで,さまざまな問題への予防,対応に役立てて頂くとともに,相談するべき専門家を把握することの一助になれば幸いです.
2020年4月
執筆者一同
そこで,弁護士,司法書士,行政書士,税理士,社会保険労務士といった専門家によって,法務・税務に関する問題をワンストップで解決し,医療機関が医療に集中できる環境作りを支援する目的で本書を企画しました.
本書では,主に,これから開業することを考えている医師・歯科医師や,既に開業されている医療機関を対象として,開業から運営,医療法人化,事業承継,閉業という流れに沿って横断的に,それぞれの段階で生じやすい法務・税務の問題についてQ&A方式で解説しています.
特徴としては,一つの問題について,弁護士,司法書士,行政書士,税理士,社会保険労務士といった各分野の専門家が携わっており,どの専門分野であるかが分かるように各専門家のマークを表示しています.また,当該問題に関連して,他の専門家からの補足や留意点等がある場合には,コメントを付記し,一つの問題に対して多角的な視点で解説しました.そして,極力多くの図表等を示して,視覚的に分かり易くなるようにも心掛けました.
本書を利用することで,さまざまな問題への予防,対応に役立てて頂くとともに,相談するべき専門家を把握することの一助になれば幸いです.
2020年4月
執筆者一同
目次
【chapter 1 個人開業】
1.開 業
手続き
Q1 個人クリニックを開業するまでの流れは?
Q2 個人クリニックを開院する場合は保健所などに何を提出するのか?
Q3 個人クリニックを開院する場合は税務署などには何を提出するのか?
Q4 社会保険には,加入しなければならないのか?
物件探し
Q5 物件を借りる契約を結ぶ場合どのようなことに気を付けるべきか?
Q6 土地や建物の売買契約を結ぶにあたって,どのようなことに気を付けるべきか?
Q7 建物の内装などの設計を依頼する契約を結ぶ場合どのようなことに気を付けるべきか?
Q8 建築や内装などの工事を依頼する契約を結ぶ場合はどのようなことに気を付けるべきか?
2.運 営
広 告
Q9 広告を出す場合はどのようなことに気を付けるべきか?
医療機器・備品の購入
Q10 医療機器・備品を購入する場合やリースをする場合はどのようなことに気を付けるべきか?
Q11 医療機器を導入する際には,医療機器の管理上,どのようなことに気を付けるべきか?
労 務
Q12 人材募集,採用の際に気を付けるべきことは?
Q13 正社員,契約社員,派遣社員,アルバイト(パート)の違いは?
Q14 契約社員や派遣労働者を受け入れる場合の注意点は?
Q15 採用が決まったら,どのような書類の提出を求めるべきか?
Q16 「試用期間」とは?
Q17 細かい労働条件をすべて記載した労働契約書を作成するのは大変なので,何か良い方法はないのか?
Q18 労働時間や休憩時間はどのように決めるべきか?必ず把握しなければならないのか?
Q19 休日や有給休暇はどのように決めるべきか?
Q20 産休,育休,介護休業はどのように決めるべきか?
Q21 給料や賞与に関するルールはあるのか?
Q22 退職金について気を付けるべきことはなにか?
Q23 従業員に対する健康確保の措置とはなにか?
Q24 職場においてすべきハラスメントの対策はなにか?
Q25 従業員を解雇する場合の手続きはどうするのか?
Q26 懲戒処分を行う場合はどのような手続きが必要になるのか?
クレーム・医療事故対応
Q27 医師は,患者の診療の求めを拒否することができるのか.また,医師に対する法律上の義務にはどのようなものがあるのか?
Q28 医療機関または医師は,患者との診療契約に基づきどのような義務を負うのか?
Q29 患者やその家族に対して治療について何をどこまで説明すべきなのか?
Q30 患者がカルテなどの医療記録を入手するには,どのような方法があるのか?
Q31 患者本人からカルテ開示の請求があったが,どのように対応をすればよいか?
Q32 裁判官や弁護士が病院へ来て,カルテなどの資料を開示するように求める証拠保全手続きが行われた場合,どのように対応すべきか?
Q33 患者の代理人弁護士から,損害賠償を請求する内容の通知書が届いたが,どのように対応すればよいか?
税 務
Q34 診療報酬請求と収入計上はいつ行うのか?
Q35 自由診療が増えると税務的にどのような影響があるのか?
Q36 個人的な経費はどこまで認められるのか?
Q37 医師でない妻に給与を支払った場合,給与が経費として認められるのか?
Q38 社会保険診療報酬を5,000万円以下にしたほうがよい理由はあるのか?
Q39 消費税は,いつから払わなければならないのか?
Q40 医師特有の節税制度はあるのか?
Q41 開業するにあたって,行っておいたほうがよい節税はあるか?
Q42 小規模企業共済を始めたが,それ以外のよい節税はあるか?
Q43 確定拠出年金は行ったほうがよいか?
3.閉 業
Q44 個人クリニックを閉院するには何をすればよいか?
Q45 借りていたオフィスビルの契約を終了する場合,どのようなことに気を付けるべきか?
【chapter 2 法人開業】
1.医療法人化について
Q46 医療法人にはどのようなメリットがあるのか?
Q47 医療法人にはどのようなデメリットがあるのか?
Q48 医療法人にはどのような種類があるのか?
Q49 医療法人の設立は大変なのか?
Q50 医療法人の設立まではどのくらいの時間がかかるのか?
Q51 医療法人をうまく活用するにはどのようにするのか?
2 MS法人の活用
Q52 「MS法人」のメリットとデメリットは何か?
Q53 「MS法人」のメンバーは誰にするのか?
Q54 「MS法人」を活用する方法にはどのようなものがあるのか?
3 医療法人のルール
Q55 医療法人の組織づくりのルールにはどのようなものがあるのか?
Q56 理事・監事になるために必要な資格は何か?また,選任・解任はどのようにして行うのか?
Q57 理事・監事はどのような場合に損害賠償責任を負うのか?損害賠償責任を減免できるのはどのような場合か?
Q58 役員報酬を決めるにあたって気を付けるべきことはどのようなことか?
Q59 理事が医療法人と取引をする場合には,どのようなことに気を付ければよいか?
Q60 医療法人が行う報告にはどのようなものがあるか?
Q61 「関係事業者」との取引に関する情報開示とはどのようなことを行う必要があるのか?
4.税務・会計
Q62 中小企業向け所得拡大促進税制とは何か?
Q63 「医療法人会計基準」とはどのようなものか?決算にあたって留意しておくことはあるか?
5.分院開設
Q64 分院を開設するにはどのくらいの時間がかかるのか?
Q65 分院を開設するにはどのような手続きが必要なのか?
6.組織再編
Q66 医療法人における事業譲渡には,どのような手続きが必要なのか?
Q67 医療法人を合併する制度とはどのようなものか?
Q68 医療法人を分割する制度とはどのようなものなのか?
7.㾱 業
Q69 医療法人を㾱業するにはどうすればよいのか?
Q70 医療法人の清算手続きはどのようなものか?
【chapter 3 相続・医業承継】
Q71 個人で経営しているクリニックを誰かに継がせたい場合,どのような方法があるか?
Q72 医療法人を誰かに継がせたい場合,どのような方法があるか?
Q73 相続に備えて遺言書を作成しておきたいが,どのようなことに気を付けるべきか?
Q74 クリニック・病院の院長(理事長)が亡くなったときに,何から対応すればよいのか?
Q75 相続税の申告は,いつまでにどのようにすればよいのか?
1.開 業
手続き
Q1 個人クリニックを開業するまでの流れは?
Q2 個人クリニックを開院する場合は保健所などに何を提出するのか?
Q3 個人クリニックを開院する場合は税務署などには何を提出するのか?
Q4 社会保険には,加入しなければならないのか?
物件探し
Q5 物件を借りる契約を結ぶ場合どのようなことに気を付けるべきか?
Q6 土地や建物の売買契約を結ぶにあたって,どのようなことに気を付けるべきか?
Q7 建物の内装などの設計を依頼する契約を結ぶ場合どのようなことに気を付けるべきか?
Q8 建築や内装などの工事を依頼する契約を結ぶ場合はどのようなことに気を付けるべきか?
2.運 営
広 告
Q9 広告を出す場合はどのようなことに気を付けるべきか?
医療機器・備品の購入
Q10 医療機器・備品を購入する場合やリースをする場合はどのようなことに気を付けるべきか?
Q11 医療機器を導入する際には,医療機器の管理上,どのようなことに気を付けるべきか?
労 務
Q12 人材募集,採用の際に気を付けるべきことは?
Q13 正社員,契約社員,派遣社員,アルバイト(パート)の違いは?
Q14 契約社員や派遣労働者を受け入れる場合の注意点は?
Q15 採用が決まったら,どのような書類の提出を求めるべきか?
Q16 「試用期間」とは?
Q17 細かい労働条件をすべて記載した労働契約書を作成するのは大変なので,何か良い方法はないのか?
Q18 労働時間や休憩時間はどのように決めるべきか?必ず把握しなければならないのか?
Q19 休日や有給休暇はどのように決めるべきか?
Q20 産休,育休,介護休業はどのように決めるべきか?
Q21 給料や賞与に関するルールはあるのか?
Q22 退職金について気を付けるべきことはなにか?
Q23 従業員に対する健康確保の措置とはなにか?
Q24 職場においてすべきハラスメントの対策はなにか?
Q25 従業員を解雇する場合の手続きはどうするのか?
Q26 懲戒処分を行う場合はどのような手続きが必要になるのか?
クレーム・医療事故対応
Q27 医師は,患者の診療の求めを拒否することができるのか.また,医師に対する法律上の義務にはどのようなものがあるのか?
Q28 医療機関または医師は,患者との診療契約に基づきどのような義務を負うのか?
Q29 患者やその家族に対して治療について何をどこまで説明すべきなのか?
Q30 患者がカルテなどの医療記録を入手するには,どのような方法があるのか?
Q31 患者本人からカルテ開示の請求があったが,どのように対応をすればよいか?
Q32 裁判官や弁護士が病院へ来て,カルテなどの資料を開示するように求める証拠保全手続きが行われた場合,どのように対応すべきか?
Q33 患者の代理人弁護士から,損害賠償を請求する内容の通知書が届いたが,どのように対応すればよいか?
税 務
Q34 診療報酬請求と収入計上はいつ行うのか?
Q35 自由診療が増えると税務的にどのような影響があるのか?
Q36 個人的な経費はどこまで認められるのか?
Q37 医師でない妻に給与を支払った場合,給与が経費として認められるのか?
Q38 社会保険診療報酬を5,000万円以下にしたほうがよい理由はあるのか?
Q39 消費税は,いつから払わなければならないのか?
Q40 医師特有の節税制度はあるのか?
Q41 開業するにあたって,行っておいたほうがよい節税はあるか?
Q42 小規模企業共済を始めたが,それ以外のよい節税はあるか?
Q43 確定拠出年金は行ったほうがよいか?
3.閉 業
Q44 個人クリニックを閉院するには何をすればよいか?
Q45 借りていたオフィスビルの契約を終了する場合,どのようなことに気を付けるべきか?
【chapter 2 法人開業】
1.医療法人化について
Q46 医療法人にはどのようなメリットがあるのか?
Q47 医療法人にはどのようなデメリットがあるのか?
Q48 医療法人にはどのような種類があるのか?
Q49 医療法人の設立は大変なのか?
Q50 医療法人の設立まではどのくらいの時間がかかるのか?
Q51 医療法人をうまく活用するにはどのようにするのか?
2 MS法人の活用
Q52 「MS法人」のメリットとデメリットは何か?
Q53 「MS法人」のメンバーは誰にするのか?
Q54 「MS法人」を活用する方法にはどのようなものがあるのか?
3 医療法人のルール
Q55 医療法人の組織づくりのルールにはどのようなものがあるのか?
Q56 理事・監事になるために必要な資格は何か?また,選任・解任はどのようにして行うのか?
Q57 理事・監事はどのような場合に損害賠償責任を負うのか?損害賠償責任を減免できるのはどのような場合か?
Q58 役員報酬を決めるにあたって気を付けるべきことはどのようなことか?
Q59 理事が医療法人と取引をする場合には,どのようなことに気を付ければよいか?
Q60 医療法人が行う報告にはどのようなものがあるか?
Q61 「関係事業者」との取引に関する情報開示とはどのようなことを行う必要があるのか?
4.税務・会計
Q62 中小企業向け所得拡大促進税制とは何か?
Q63 「医療法人会計基準」とはどのようなものか?決算にあたって留意しておくことはあるか?
5.分院開設
Q64 分院を開設するにはどのくらいの時間がかかるのか?
Q65 分院を開設するにはどのような手続きが必要なのか?
6.組織再編
Q66 医療法人における事業譲渡には,どのような手続きが必要なのか?
Q67 医療法人を合併する制度とはどのようなものか?
Q68 医療法人を分割する制度とはどのようなものなのか?
7.㾱 業
Q69 医療法人を㾱業するにはどうすればよいのか?
Q70 医療法人の清算手続きはどのようなものか?
【chapter 3 相続・医業承継】
Q71 個人で経営しているクリニックを誰かに継がせたい場合,どのような方法があるか?
Q72 医療法人を誰かに継がせたい場合,どのような方法があるか?
Q73 相続に備えて遺言書を作成しておきたいが,どのようなことに気を付けるべきか?
Q74 クリニック・病院の院長(理事長)が亡くなったときに,何から対応すればよいのか?
Q75 相続税の申告は,いつまでにどのようにすればよいのか?