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高齢者の元気をサポートする漢方処方プロセス

1版

谷川醫院 院長/京都大学医学部附属病院特任病院准教授
谷川聖明 著

定価

3,850(本体 3,500円 +税10%)


  • B5判  183頁
  • 2024年4月 発行
  • ISBN 978-4-525-47251-1

レーダーチャートで漢方薬が見える!

2023年4月発行の「がんばる女性をサポートする漢方処方プロセス」に続く,「漢方処方プロセス」シリーズ第2弾.
高齢者が訴えることの多い症候に対する漢方処方の考え方を,漢方診療を専門とされる谷川聖明先生に解説していただいている.冒頭で症例を提示することで実践的に考えることができるほか,漢方薬の特性をレーダーチャートを用いて示し,また各症候を訴える高齢者の陰陽や虚実の分布を分布図によって示すなど,漢方にあまり詳しくない読者でもわかりやすく漢方処方を学ぶことができるような様々な工夫が凝らされている.

  • 序文
  • 目次
序文
 高齢者は複数の疾患を抱えていることがあり,複数の診療科への受診を余儀なくされます.各診療科からは治療薬がそれぞれ処方されるため,患者は数多くの薬を内服することとなります.現代医療において,専門性が高まれば高まるほど診療科は細分化され,いわゆるポリファーマシーに拍車をかける結果につながります.一方,漢方医学は「心身一如」を信条とするため,必要最小限の薬剤で,本来生体がもつ自然治癒力を最大限にひきだす治療を行います.特にフレイルにおいては,西洋医学的に有効な治療薬がなく,漢方薬が薬物治療の中心的役割を果たすものと期待されます.
 本書は先に発刊された『がんばる女性をサポートする漢方処方プロセス』(南山堂)の続編として,高齢者に対する漢方治療をまとめたものです.漢方治療のスキルアップには,豊富な症例を経験することはもとより,頻用処方の特性について精通することが大変重要です.本書の特徴のひとつとして,私自身が経験した実際の症例を数多く提示しました.また,頻用処方を気虚・気滞・気逆・血虚・瘀血・水毒のレーダーチャートで示し,漢方薬の特性を理解しやすく解説しています.他書にない画期的な試みであり,前書の女性医療編と合わせると79処方のレーダーチャートを利用することができます.
 高齢者は冷えや臓腑の機能低下などにより身体的不調を訴えることが多く,それらの理解のため,総論に「六病位」と「五臓論」の解説を加え,高齢者が呈しやすい病態をわかりやすく解説しています.高齢者医療に携わる多くの医療者にとって,本書が漢方治療に対する理解を深め,適切な漢方薬を選択するための一助となれば幸いです.最後になりますが,本書作成にご尽力いただいた南山堂の小池亜美さん,伊藤毅さんに心より深謝申し上げます.

2024年3月
谷川聖明
目次
Ⅰ 総 論
 1 六病位を知ろう!
 2 五臓論を考える!

Ⅱ 症候から考える処方プロセス
 1 冷え症
 2 睡眠障害(不眠)
 3 認知症
 4 咳
 5 食欲不振
 6 フレイル
 7 急性期の風邪
 8 遷延した風邪
 9 関節痛
 10 腰 痛
 11 排尿困難・残尿感
 12 頻 尿
 13 便 秘
 14 下 痢

Ⅲ 高齢者に漢方治療をどのように応用するのか
 1 高齢者の陰陽を見分ける
 2 高齢者の虚実を知る
 3 気血水を高齢者の診療に活かす

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