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疲れた消化器をサポートする漢方処方プロセス

1版

谷川醫院 院長/京都大学医学部附属病院 特任病院准教授
谷川聖明 著

定価

3,960(本体 3,600円 +税10%)


  • B5判  194頁
  • 2025年4月 発行
  • ISBN 978-4-525-47271-9

レーダーチャートで漢方薬が見える!

レーダーチャートで漢方処方がわかる,「漢方処方プロセス」シリーズの第3弾!
胸やけや胃もたれ,食欲不振,下痢・便秘など,プライマリ・ケアでも遭遇することが多い消化器症状の悩みを漢方薬でサポートしましょう.症例を豊富に挙げつつ漢方薬の処方プロセスを解説しますので,漢方にあまりなじみのない方にもおすすめです.

[ここがポイント]
・レーダーチャートで漢方薬の特性が視覚的に理解できる!
・適切な漢方薬を選択するために必要な診察方法がわかる!
・漢方薬を構成する生薬の性質がわかる!

  • 序文
  • 目次
序文
消化器症状を訴える人の数は年々増加傾向にあり,その背景には社会的ストレスや食生活の乱れなどが影響していると考えられます.とくに,機能性ディスペプシア(FD)や過敏性腸症候群(IBS)など,消化管機能の異常による疾患に対しては,心身両面からのアプローチが必要となります.実臨床において,西洋薬のみでは治療に難渋する場合があり,漢方薬を用いることで著効が得られることは少なくありません.また,漢方薬は消化器症状だけではなく,身体全体のバランスを整えることを重視するため,消化器以外の症状も改善されることがあります.
本書は先に発刊された『がんばる女性をサポートする漢方処方プロセス』,『高齢者の元気をサポートする漢方処方プロセス』(南山堂)に続く第3弾として,消化器疾患に対する漢方治療についてまとめました.先の2冊の総論において,わが国で頻用されている漢方医学の基本概念である,陰陽・虚実,気血水,六病位,五臓を解説しました.本書ではその実践編として,適切な漢方薬を選択するために必要な診察法について記載しました.この3冊を読破すれば,漢方医学の基本から臨床応用までを学習できるものと考えます.漢方治療を習得するためには,豊富な症例を経験するとともに,漢方薬の特性について精通することが重要です.本書の特徴のひとつとして,頻用処方を気血水の病態である気虚・気滞・気逆・血虚・瘀血・水毒でレーダーチャート化し,漢方薬の特性を視覚的に理解しやすく示しました.他書にない画期的な試みであり,先の女性医療編,高齢者医療編と合わせると,92処方のレーダーチャートを利用することができます.また,本書で取り上げた漢方薬に含まれる主要な生薬の性質を巻末にまとめ,漢方処方の理解をさらに深めることに役立つよう工夫しました.消化器疾患はプライマリ・ケア医をはじめ,多くの専門領域にても遭遇する症状であり,本書が診療に携わる医療者にとって,適切な漢方薬を選択するための一助となれば幸いです.最後になりますが,本書作成にご尽力いただいた南山堂の増谷亮太さんに心より深謝申し上げます.

2025年3月
谷川聖明
目次
Ⅰ 総 論
 1 レーダーチャートの使い方
 2 気血水診断のポイント
 3 漢方の診察(脈・舌・腹)は何を診ているのか?

Ⅱ 症候から考える処方プロセス
 1 胸やけ
 2 胃もたれ
 3 食欲不振
 4 胃腸炎
 5 嘔 吐
 6 腹部膨満感
 7 腹 痛
 8 便 秘
 9 下 痢
 10 過敏性腸症候群
 11 痔
 12 逆流性食道炎
 13 口内炎

Ⅲ 漢方診療実践のポイント・ヒント
 1 医師は何をよりどころとして漢方薬を処方するのか?
 2 たかが便秘,されど便秘
 3 原因不明の腹痛に当帰湯
 4 気剤の中にても揮発の功あり
 5 がんに対する支持療法
 6 Q&A集

巻末付録 生薬の豆知識
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