終末期の褥瘡
1版
石川県立看護大学 学長 真田弘美 監修
奈良県立医科大学医学部看護学科 教授 石澤美保子 編集
横浜市立大学大学院医学研究科看護学専攻 教授 玉井奈緒 編集
定価
3,520円(本体 3,200円 +税10%)
- B5判 177頁
- 2025年3月 発行
- ISBN 978-4-525-50621-6
終末期に不可避な褥瘡が生じることがある.一方で,予防やケアにも最期まで意味がある.
適切な予防やケアを行っていてもなお不可避な,終末期に特徴的な褥瘡があることは知られつつありますが,終末期でも褥瘡予防やケア自体は有効で,それを行うことが無意味ということでは決してありません.また一言で終末期といっても,その経過はさまざまで,注意すべき点も異なります.
本書では,これまでの海外およびわが国の褥瘡対策をふまえて,終末期を「超急性」「がん」「超高齢」の3つに大きくわけて考えました.それぞれ終末期の病態,褥瘡発生リスクや予防,治癒を目指せないような状況で本人の苦痛を減らすために何ができるかなどについて解説し,さらに,在宅での対応や,今後の展望についても示しています.
終末期のケアは無意味じゃない,適切にケアを行っていても褥瘡ができてしまった時は自分を責めず,チームの仲間たちと患者さんの尊厳を保つケアを続けましょう,安心してそんな実践ができる環境を皆で整えていきましょうという,多職種プロフェッショナル達からのエールの詰まった一冊です.
- 監修にあたって
- 序文
- 目次
監修にあたって
今から去ること35 年前,アメリカに留学中に,ワシントンDC であったWOC の学会に参加した時のことである.褥瘡の予測方法についてディスカッションされていた中,大変驚いた発言を聞いた.それがこの防ぎきれない褥瘡に関心をもったきっかけであった.「亡くなる2 週間前に特徴的な形態の褥瘡が仙骨部から尾骨部にできる.」それが後に論文が発表され,Kennedy terminal ulcers(KTUs)1)として周知されるようになった.この対象の多くは,がん患者だったが,悪液質,血圧低下,痛みのための同一体位で発生する褥瘡は,果たして防ぎきれるか,つまり,緩和ケアの中での人としての尊厳までもこの議論がおよんだ.私自身,衝撃的なこの論文やディスカッションに,日本ではどうあるべきか,考えるときが必ず来るとの思いを胸に帰国したことを昨日のように覚えている.
その後,日本褥瘡学会,日本創傷・オストミー・失禁管理学会において,褥瘡に関する科学的な予測・予防・治療方法への取り組みがなされ,アカデミアでは学際的に,現場では多職種連携という新しいモデルとしての役割を果たしてきた.DESIGN,DESIN-R?,DESING-R?2020 を基に,褥瘡予防・治療のガイドラインも改訂を重ね,さらにこれらのエビデンスが行政を動かし,診療報酬への反映とつながった.その成果は,国際ガイドラインにも反映され,わが国は世界で最も褥瘡発生・有病率が低い国として評価されるまでに至った.
しかし,いまだ残されている課題は,終末期の褥瘡対策であろう.前述したような,KTUs は,はたして,防ぎきれるのであろうか,いや,それ以前に,これは褥瘡なのか? この疑問には,いまだ答えが出ていない.褥瘡発生率は,転倒,尿路感染などのように病院や施設の質を問う,クオリティインディケータとなっている.褥瘡対策の評価がその発生率であるなら,終末期にある患者が亡くなる2 日前に褥瘡ができても,それがカウントされる.
いわゆる「防ぎきれない褥瘡」に関しては,その定義も明確にされておらず,わが国では,緩和ケアに注力する一方で,現場の看護師たちはその予防にバーンアウトしていく.このような現状を打破するために,日本創傷・オストミー・失禁管理学会では,終末期に発生する“ 防ぎきれない褥瘡” に関して,看過できない課題として,2019 年に「防ぎきれない褥瘡」の定義策定に向けて,実態調査をおこなうためのワーキンググループを結成した.2020 年の学術集会ではワーキンググループによる定義策定に向けた検討企画が実施され,2021 年には日本褥瘡学会と合同で実態調査が行われた.「防ぎきれない褥瘡」という表現についても検討がなされ,2025 年1 月に「不可避褥瘡(UPI)」という用語が日本褥瘡学会で正式採用された.この「不可避褥瘡(UPI)」については,現在もディスカッションが続いている.
本書は,終末期でも予防やケアによって褥瘡を防ぐことは可能であるが,一方で一部「不可避褥瘡(UPI)」があるということを,正しく理解してもらい,その対処法を広めていくことを目的としている.特に「超急性期」「がん」「高齢者」それぞれの終末期における病態生理と治療を踏まえた予防ケア・局所ケアの内容を充実させるべく,日本褥瘡学会,日本創傷・オストミー・失禁管理学会で,この領域に造詣の深い先生方にご執筆いただいた.終末期の治療・ケアを実践している多くの医療者にとって,本書が少しでも参考になり,日々の疑問が解消し,患者さんのよりよいケアに繋がれば幸いである.
末尾になるが,この書籍の編集を精力的に行ってくれた石澤美保子先生,玉井奈緒先生に,深謝の意を表したい.
2025 年1 月
真田 弘美
文 献
1) Kennedy KL:The prevalence of pressure ulcers in an intermediate care facility.DECUNITUS.1989.2(2):44-45.
その後,日本褥瘡学会,日本創傷・オストミー・失禁管理学会において,褥瘡に関する科学的な予測・予防・治療方法への取り組みがなされ,アカデミアでは学際的に,現場では多職種連携という新しいモデルとしての役割を果たしてきた.DESIGN,DESIN-R?,DESING-R?2020 を基に,褥瘡予防・治療のガイドラインも改訂を重ね,さらにこれらのエビデンスが行政を動かし,診療報酬への反映とつながった.その成果は,国際ガイドラインにも反映され,わが国は世界で最も褥瘡発生・有病率が低い国として評価されるまでに至った.
しかし,いまだ残されている課題は,終末期の褥瘡対策であろう.前述したような,KTUs は,はたして,防ぎきれるのであろうか,いや,それ以前に,これは褥瘡なのか? この疑問には,いまだ答えが出ていない.褥瘡発生率は,転倒,尿路感染などのように病院や施設の質を問う,クオリティインディケータとなっている.褥瘡対策の評価がその発生率であるなら,終末期にある患者が亡くなる2 日前に褥瘡ができても,それがカウントされる.
いわゆる「防ぎきれない褥瘡」に関しては,その定義も明確にされておらず,わが国では,緩和ケアに注力する一方で,現場の看護師たちはその予防にバーンアウトしていく.このような現状を打破するために,日本創傷・オストミー・失禁管理学会では,終末期に発生する“ 防ぎきれない褥瘡” に関して,看過できない課題として,2019 年に「防ぎきれない褥瘡」の定義策定に向けて,実態調査をおこなうためのワーキンググループを結成した.2020 年の学術集会ではワーキンググループによる定義策定に向けた検討企画が実施され,2021 年には日本褥瘡学会と合同で実態調査が行われた.「防ぎきれない褥瘡」という表現についても検討がなされ,2025 年1 月に「不可避褥瘡(UPI)」という用語が日本褥瘡学会で正式採用された.この「不可避褥瘡(UPI)」については,現在もディスカッションが続いている.
本書は,終末期でも予防やケアによって褥瘡を防ぐことは可能であるが,一方で一部「不可避褥瘡(UPI)」があるということを,正しく理解してもらい,その対処法を広めていくことを目的としている.特に「超急性期」「がん」「高齢者」それぞれの終末期における病態生理と治療を踏まえた予防ケア・局所ケアの内容を充実させるべく,日本褥瘡学会,日本創傷・オストミー・失禁管理学会で,この領域に造詣の深い先生方にご執筆いただいた.終末期の治療・ケアを実践している多くの医療者にとって,本書が少しでも参考になり,日々の疑問が解消し,患者さんのよりよいケアに繋がれば幸いである.
末尾になるが,この書籍の編集を精力的に行ってくれた石澤美保子先生,玉井奈緒先生に,深謝の意を表したい.
2025 年1 月
真田 弘美
文 献
1) Kennedy KL:The prevalence of pressure ulcers in an intermediate care facility.DECUNITUS.1989.2(2):44-45.
序文
近年日本では,最期まで尊厳を尊重した生き方に着目した医療を目指すことが重要であるという考え方に基づき,「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」が策定された.それに伴い,将来の変化に備え,将来の医療やケアについて本人が主体的に周囲の人々と話し合い,共有するアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の概念も広まりをみせており,「人生の最終段階における医療」,「終末期医療」の重要性が高まっている.そのような中で,褥瘡治療・ケアのエキスパートである我々は,患者の終末期に発生する褥瘡の一部に,どんなに予防ケアをしていても避けることができない褥瘡が発生してしまうことにジレンマを感じていた.学会での報告をみても,高齢者,がん,超急性期など様々な部署で避けられない褥瘡が発生し,ケアに携わる多くの医療者が同じ悩みを抱えてきたことは明白である.今回「終末期の褥瘡」の治療やケアについて整理することで,終末期の褥瘡の病態理解に繋がり,正しい予防・治療の知識を共有できることを願うばかりである.
本書は,これまで一度も書籍では発刊されたことのない「終末期の褥瘡」というタイトルであるため,その意味を読者に理解していただけるような章立てを心がけた.執筆をお願いした皆様は,いずれも褥瘡や創傷の領域で著名な医師・看護師・栄養士・研究者の方々であり,各項目の執筆者の先生方とは,メールや電話での詳細なやり取りをした.先生方には執筆にかなりのエネルギーを注いでいただき,最新の知見を踏まえた素晴らしい内容になっていると自負している.
褥瘡医療において,施設や病院,同じ病院内でも異なる部署やそれぞれの患者さんの年齢,疾患のなかで様々な終末期の褥瘡に直面する.本書が,それらに関わる医師,看護師,理学療法士や管理栄養士をはじめとした医療従事者の皆様に,「終末期の褥瘡」について共通理解のきっかけとなり,チーム医療が今まで以上に深化することを期待している.
第1 章,2 章では,「終末期」に関しての概念や捉え方がいくつかあるのでそれらをわかりやすく解説していただき,わが国における「褥瘡」に関する疫学や取組みに関する変遷,海外の動向をまとめてみた.それらを明記することで,この書籍が読者の皆様に何をお伝えしたいのか明確にできたと確信している.第3 章は,「終末期の褥瘡」を3 つの状態に分けて項目立てしているが,褥瘡予防と治療のための標準的な管理方法の基本は明確であるため本章の始めにまとめた.そうすることで,「超急性」「がん終末期」「超高齢者」の単元では執筆者がそれぞれのテーマに特化した解説が可能となった.第4 章以降は,病院から在宅,今後の展望,そして終末期の褥瘡の管理に役立つコラムで締めくくっている.本書を手にとっていただいた方が,ご自身が直面している「終末期褥瘡」の場面に応じた章のみを読んでも,必要な内容が学べる構成にもなっている.
今回,この本の編集に携わる機会を与えていただいた真田弘美先生,またお忙しいなか執筆していただいた先生方に心より感謝申し上げたい.最後に2 年余りもの年月をかけて,「終末期の褥瘡」という初めての書籍の発刊を完遂していただいた南山堂の編集部に深謝するとともに,この書籍が終末期の褥瘡に関わる全ての方々のお役に立てることを願っている.
2025 年1 月
編者
石澤 美保子
玉井 奈緒
本書は,これまで一度も書籍では発刊されたことのない「終末期の褥瘡」というタイトルであるため,その意味を読者に理解していただけるような章立てを心がけた.執筆をお願いした皆様は,いずれも褥瘡や創傷の領域で著名な医師・看護師・栄養士・研究者の方々であり,各項目の執筆者の先生方とは,メールや電話での詳細なやり取りをした.先生方には執筆にかなりのエネルギーを注いでいただき,最新の知見を踏まえた素晴らしい内容になっていると自負している.
褥瘡医療において,施設や病院,同じ病院内でも異なる部署やそれぞれの患者さんの年齢,疾患のなかで様々な終末期の褥瘡に直面する.本書が,それらに関わる医師,看護師,理学療法士や管理栄養士をはじめとした医療従事者の皆様に,「終末期の褥瘡」について共通理解のきっかけとなり,チーム医療が今まで以上に深化することを期待している.
第1 章,2 章では,「終末期」に関しての概念や捉え方がいくつかあるのでそれらをわかりやすく解説していただき,わが国における「褥瘡」に関する疫学や取組みに関する変遷,海外の動向をまとめてみた.それらを明記することで,この書籍が読者の皆様に何をお伝えしたいのか明確にできたと確信している.第3 章は,「終末期の褥瘡」を3 つの状態に分けて項目立てしているが,褥瘡予防と治療のための標準的な管理方法の基本は明確であるため本章の始めにまとめた.そうすることで,「超急性」「がん終末期」「超高齢者」の単元では執筆者がそれぞれのテーマに特化した解説が可能となった.第4 章以降は,病院から在宅,今後の展望,そして終末期の褥瘡の管理に役立つコラムで締めくくっている.本書を手にとっていただいた方が,ご自身が直面している「終末期褥瘡」の場面に応じた章のみを読んでも,必要な内容が学べる構成にもなっている.
今回,この本の編集に携わる機会を与えていただいた真田弘美先生,またお忙しいなか執筆していただいた先生方に心より感謝申し上げたい.最後に2 年余りもの年月をかけて,「終末期の褥瘡」という初めての書籍の発刊を完遂していただいた南山堂の編集部に深謝するとともに,この書籍が終末期の褥瘡に関わる全ての方々のお役に立てることを願っている.
2025 年1 月
編者
石澤 美保子
玉井 奈緒
目次
1章 わが国における褥瘡の取り組み
A.褥瘡対策の変遷 真田 弘美
1.褥瘡を床ずれといわないでほしい
2.褥瘡裁判が看護師の意識を変えた
3.褥瘡は看護の恥といわれた時代
4.ET ナースの勇気ある褥瘡治療への挑戦
5.褥瘡管理におけるET 活動と皮膚科医との確執
6.バーンアウトだった看護師たちにもたらしたイノベーション
7.多職種連携の先駆けとなった褥瘡ガイドラインの発行
8.日本褥瘡学会の創設
9. ET 協会の勉強会が日本創傷・オストミー・失禁管理学会に改組され法人化
B.わが国における褥瘡の疫学 紺家 千津子
1.褥瘡有病率の推移
2.実態調査より見えた特徴
3.わが国における褥瘡対策の課題
C.日本褥瘡学会の取り組みと今後の課題 館 正弘
1.日本褥瘡学会の歴史と現状分析
2.将来の課題
2章終末期と褥瘡
A.終末期医療の考え方と倫理 貝谷 敏子
1.終末期医療とは
2.終末期医療の目的
3.終末期医療の実践
4.終末期医療の倫理
B.日本と海外の違い(終末期褥瘡の定義) 玉井 奈緒
1.海外の状況
2.日本の状況
C.終末期の褥瘡のとらえ方 ―超急性,がん,超高齢者で分ける考え方を中心に― 大桑 麻由美
1.終末期・エンドオブライフ期の褥瘡のとらえ方とは
2.超急性
3.が ん
4.超高齢者
D.終末期における褥瘡とリハビリテーション 日髙 正巳
1.終末期リハビリテーションの基本的視点
2.リハビリテーション・ケアの共通視点
3.リハビリテーションの視点からの褥瘡ケアに対する関わり
E.終末期における褥瘡と栄養管理 長谷川 陽子
1.終末期における栄養状態
2.終末期における栄養管理
3.多職種連携
3章 終末期の褥瘡の管理
A.褥瘡のリスクアセスメント・DESIGN-R?2020 須釜 淳子
1.リスクアセスメント
2.褥瘡状態評価
B.基本的な褥瘡予防・ケア 西林 直子
1.スキンケア
2.体位変換・ポジショニング
3.ポジショニングケア用品や体圧分散用具を上手に活用する
C.超急性の経過をたどる終末期の褥瘡
超急性の経過をたどる終末期の病態と褥瘡治療 藪野 雄大
1.超急性期における終末期
2.救急・集中治療における褥瘡
3.超急性期において終末期となりうる疾患ならびに褥瘡との関連性
4.症例提示
救急・集中治療領域における終末期の褥瘡とケア 志村 知子
1.救急・集中治療領域における終末期とは
2.急性重症患者に特有の病態と皮膚への影響
3.急性重症患者の褥瘡発生の現状
4.急性重症患者の褥瘡リスクアセスメント
5.急性重症患者の体圧分散ケア
6.急性重症患者のスキンケア
7.栄養管理
8.患者と患者の重要他者に対する支援
9. 急性重症患者における「不可避褥瘡(UPI)(旧名称:防ぎきれない褥瘡)」について考える
D.がん終末期の褥瘡
がん終末期の病態と褥瘡治療 清原 祥夫
1.倫理的視点に基づいた目標設定(アウトカム
2.がん終末期の病態と褥瘡との関係
3.がん終末期の褥瘡治療
がん終末期の褥瘡ケア 青木 和惠
1.がん終末期の褥瘡
2.緩和ケアとしてのがん終末期の褥瘡ケア
3.緩和ケアとしての褥瘡ケア(がん終末期の褥瘡ケア)の実際
E.超高齢者の終末期の褥瘡
超高齢者の終末期と褥瘡 磯貝 善蔵
1.超高齢者の終末期と褥瘡発生の関連性
2.超高齢者の終末期の基礎知識
3.褥瘡を有する終末期超高齢者への包括的な視点
4.特徴的な終末期患者の褥瘡
5.褥瘡を有する終末期高齢者の診療方針を決定するために
超高齢者の終末期の褥瘡のリスク・予防・感染管理 仲上 豪二朗,阿部 麻里
1.超高齢者の終末期に特徴的な褥瘡のリスク
2.超高齢者の終末期の褥瘡予防
3.感染制御に着目した褥瘡ケア
超高齢者の終末期の褥瘡のケア 南 由起子
1.日本における超高齢者の終末期に関連した情報
2.超高齢者の褥瘡管理の実際
3.在宅での終末期の超高齢者の症例
4章 在宅における終末期の褥瘡 岡部 美保
A.病院から在宅へ終末期褥瘡のケアのポイント
1.在宅療養者の終末期における不可避褥瘡(UPI)
2.在宅療養者の終末期における褥瘡発生要因
3.在宅療養者の終末期における褥瘡の特徴・観察・ケアのポイント
B.在宅における家族支援
1.終末期の褥瘡ケアにおける療養者と家族
2.在宅における終末期褥瘡との向き合い方
3.在宅療養者の終末期における局所ケア
4.在宅多職種チームによる支援
5章 今後の展望 石澤 美保子
第5 回実態調査結果と今後の展望
1.日本褥瘡学会と実態調査
2.第5 回実態調査と終末期の褥瘡
3.第5 回実態調査結果
4.終末期の褥瘡に関する今後の展望
Column 終末期褥瘡ケアに役立つ技術:サーモグラフィ 北村 言
Column 終末期褥瘡ケアに役立つ技術:ウンドブロッティング 峰松 健夫
Column 終末期褥瘡ケアに役立つ技術:エコー 松本 勝
索 引
A.褥瘡対策の変遷 真田 弘美
1.褥瘡を床ずれといわないでほしい
2.褥瘡裁判が看護師の意識を変えた
3.褥瘡は看護の恥といわれた時代
4.ET ナースの勇気ある褥瘡治療への挑戦
5.褥瘡管理におけるET 活動と皮膚科医との確執
6.バーンアウトだった看護師たちにもたらしたイノベーション
7.多職種連携の先駆けとなった褥瘡ガイドラインの発行
8.日本褥瘡学会の創設
9. ET 協会の勉強会が日本創傷・オストミー・失禁管理学会に改組され法人化
B.わが国における褥瘡の疫学 紺家 千津子
1.褥瘡有病率の推移
2.実態調査より見えた特徴
3.わが国における褥瘡対策の課題
C.日本褥瘡学会の取り組みと今後の課題 館 正弘
1.日本褥瘡学会の歴史と現状分析
2.将来の課題
2章終末期と褥瘡
A.終末期医療の考え方と倫理 貝谷 敏子
1.終末期医療とは
2.終末期医療の目的
3.終末期医療の実践
4.終末期医療の倫理
B.日本と海外の違い(終末期褥瘡の定義) 玉井 奈緒
1.海外の状況
2.日本の状況
C.終末期の褥瘡のとらえ方 ―超急性,がん,超高齢者で分ける考え方を中心に― 大桑 麻由美
1.終末期・エンドオブライフ期の褥瘡のとらえ方とは
2.超急性
3.が ん
4.超高齢者
D.終末期における褥瘡とリハビリテーション 日髙 正巳
1.終末期リハビリテーションの基本的視点
2.リハビリテーション・ケアの共通視点
3.リハビリテーションの視点からの褥瘡ケアに対する関わり
E.終末期における褥瘡と栄養管理 長谷川 陽子
1.終末期における栄養状態
2.終末期における栄養管理
3.多職種連携
3章 終末期の褥瘡の管理
A.褥瘡のリスクアセスメント・DESIGN-R?2020 須釜 淳子
1.リスクアセスメント
2.褥瘡状態評価
B.基本的な褥瘡予防・ケア 西林 直子
1.スキンケア
2.体位変換・ポジショニング
3.ポジショニングケア用品や体圧分散用具を上手に活用する
C.超急性の経過をたどる終末期の褥瘡
超急性の経過をたどる終末期の病態と褥瘡治療 藪野 雄大
1.超急性期における終末期
2.救急・集中治療における褥瘡
3.超急性期において終末期となりうる疾患ならびに褥瘡との関連性
4.症例提示
救急・集中治療領域における終末期の褥瘡とケア 志村 知子
1.救急・集中治療領域における終末期とは
2.急性重症患者に特有の病態と皮膚への影響
3.急性重症患者の褥瘡発生の現状
4.急性重症患者の褥瘡リスクアセスメント
5.急性重症患者の体圧分散ケア
6.急性重症患者のスキンケア
7.栄養管理
8.患者と患者の重要他者に対する支援
9. 急性重症患者における「不可避褥瘡(UPI)(旧名称:防ぎきれない褥瘡)」について考える
D.がん終末期の褥瘡
がん終末期の病態と褥瘡治療 清原 祥夫
1.倫理的視点に基づいた目標設定(アウトカム
2.がん終末期の病態と褥瘡との関係
3.がん終末期の褥瘡治療
がん終末期の褥瘡ケア 青木 和惠
1.がん終末期の褥瘡
2.緩和ケアとしてのがん終末期の褥瘡ケア
3.緩和ケアとしての褥瘡ケア(がん終末期の褥瘡ケア)の実際
E.超高齢者の終末期の褥瘡
超高齢者の終末期と褥瘡 磯貝 善蔵
1.超高齢者の終末期と褥瘡発生の関連性
2.超高齢者の終末期の基礎知識
3.褥瘡を有する終末期超高齢者への包括的な視点
4.特徴的な終末期患者の褥瘡
5.褥瘡を有する終末期高齢者の診療方針を決定するために
超高齢者の終末期の褥瘡のリスク・予防・感染管理 仲上 豪二朗,阿部 麻里
1.超高齢者の終末期に特徴的な褥瘡のリスク
2.超高齢者の終末期の褥瘡予防
3.感染制御に着目した褥瘡ケア
超高齢者の終末期の褥瘡のケア 南 由起子
1.日本における超高齢者の終末期に関連した情報
2.超高齢者の褥瘡管理の実際
3.在宅での終末期の超高齢者の症例
4章 在宅における終末期の褥瘡 岡部 美保
A.病院から在宅へ終末期褥瘡のケアのポイント
1.在宅療養者の終末期における不可避褥瘡(UPI)
2.在宅療養者の終末期における褥瘡発生要因
3.在宅療養者の終末期における褥瘡の特徴・観察・ケアのポイント
B.在宅における家族支援
1.終末期の褥瘡ケアにおける療養者と家族
2.在宅における終末期褥瘡との向き合い方
3.在宅療養者の終末期における局所ケア
4.在宅多職種チームによる支援
5章 今後の展望 石澤 美保子
第5 回実態調査結果と今後の展望
1.日本褥瘡学会と実態調査
2.第5 回実態調査と終末期の褥瘡
3.第5 回実態調査結果
4.終末期の褥瘡に関する今後の展望
Column 終末期褥瘡ケアに役立つ技術:サーモグラフィ 北村 言
Column 終末期褥瘡ケアに役立つ技術:ウンドブロッティング 峰松 健夫
Column 終末期褥瘡ケアに役立つ技術:エコー 松本 勝
索 引