南山堂

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カテゴリー: 臨床薬学

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薬剤師の強化書シリーズ

薬局TDM

『疑義照会』『副作用の予見・回避』に活用できる!

1版

熊本大学薬学部医療薬剤学分野 教授 丸山 徹 監修
松山大学薬学部医薬情報解析学 准教授 八重徹司 著
慶應大学病院薬剤部 玉川知鮎 著

定価

2,750(本体 2,500円 +税10%)


  • B5判  198頁
  • 2010年3月 発行
  • ISBN 978-4-525-78701-1

薬物動態の基本から,TDMの概念を薬局業務へ活用するところまでをイラスト盛りだくさんで解説.
実際に血中濃度を測定しなくても,個々の患者さんの血中濃度を予測して,どのように適正な服薬指導を実施するか “あいさん”“たくみくん”と一緒に学びましょう.
本当によくわかるTDM入門書.

  • 目次
目次
序 章
・本書の特徴
・血中薬物濃度を薬学的に推論する場合の注意事項
・本書の活用方法


第1章 クスリの体内動態の基本を理解しよう

プロローグ
1 クスリの体内動態を理解するための3つの基本
  Point 1 クスリの物性(水溶性・脂溶性)の違いと細胞膜の物質透過性
  Point 2 細胞膜物質透過性の例外(トランスポータとP糖蛋白質)
  Point 3 毛細血管の構造
2 消化管からの吸収を理解しよう
  Point 4 小腸の構造とクスリの吸収
  Point 5 消化管からの吸収(溶解度・脂溶性ビタミン・トランスポータ)
3 体組織への移行
  Point 6 血液脳関門の構造と脳内への移行性
  Point 7 血液胎盤関門の構造と胎児への移行性
  Point 8 乳腺小葉の構造と母乳中への移行性
4 肝臓で代謝を受けるクスリ
  Point 9 肝臓で代謝を受けるクスリ
5 腎臓から排泄されるクスリ
  Point 10 糸球体ろ過と尿細管再吸収
  Point 11 尿中排泄率に関する注意事項
  Point 12 体液の区分と分布容積
  Point 13 透析について
7 脂溶性薬剤と水溶性薬剤のまとめ


第2章 薬物血中濃度の予測に活用する基本的な数式について理解しよう

1 2つの基本式について考えてみよう
  Point 14 式1《F×Dose/τ=CL×Cssave》の考え方
  Point 15 式2《Ke=0.693/t1/2,Ke=CL/Vd》の考え方
2 AUCを活用する式を考えてみよう
  Point 16 式3《AUC=τ×Cssave》の考え方
3 分布容積の概念について理解しよう
  Point 17 分布容積を活用し初回投与時の最高血中濃度(Cmax=F×Dose/Vd)を計算する
  式4:初回投与における最高血中濃度《Cmax=》
4 定常状態の血中濃度を予測してみよう
  Point 18 定常状態の血中濃度をおおまかに予測する
  式5:定常状態における平均血中濃度《Cssave=×》
  式6:定常状態における最高血中濃度《Cssmax≒Cssave+》
  式7:定常状態における最低血中濃度《Cssmin≒Cssave−》
  《Cssmin≒Cssmax−Cmax》
5 半減期と投与間隔について理解しよう
  Point 19 半減期(t1/2)を活用し定常状態到達時間を予測する
  Point 19応用編 半減期(t1/2)と投与間隔(τ)から定常状態の血中濃度を予測する
6 非線形モデルについて理解しよう
  Point 20 ミカエリス-メンテンの式を理解する


第3章 薬物血中濃度の予測に応用できる数式について理解しよう

1 蓄積係数と残存係数を活用してみよう
  Point 21 残存係数と蓄積係数の概念を理解する
  式8:蓄積係数と残存係数 蓄積係数=1/1−e(−Ke×τ)
    残存係数=e(−Ke×τ)
  式9:定常状態における最高血中濃度《Cssmax=Cmax×蓄積係数》
  式10:定常状態における最低血中濃度《Cssmin=Cssmax×残存係数》
  Point 22 残存係数を活用した式を理解する
  式11:C0から t 時間経過した時の血中濃度《C=C0×e(−Ke×t)》
  Point 23 蓄積係数《R=1/1−e(−Ke×τ)》を理解する

2 ゆっくり吸収される薬剤や徐放性製剤について考えてみよう
  Point 24 吸収過程で消失する量を考慮した式を理解する
  式12:単回投与における最高血中濃度
  《Cmax=F×Dose/Tmax×1/CL×(1− e(−Ke×Tmax))》
    式13:定常状態における最高血中濃度《Cssmax=Cmax×蓄積係数》
  式14:定常状態における最低血中濃度《Cssmin=Cssmax×e[−Ke×(τ−Tmax)]》


第4章 腎排泄型薬剤の適正使用に貢献しよう

1 腎機能を予測してみよう
  Point 25 腎機能を予測するCockcroft-Gault式の活用と留意点
  Point 26 加齢による生理的な腎機能の低下を予測する
  Point 27 小児の腎機能を予測する
  Point 28 添付文書情報を活用した腎排泄型薬剤の適正使用
  Point 29 Giusti-Hayton法の活用と留意点


第5章 日常業務へ活用してみよう

1 ウォーミングアップ

2 添付文書に記載されているデータの読み方に関する注意

3 ケーススタディ
ケース 1 タミフルの服用タイミングと血中濃度

ケース 2 クラビットのPK-PD

ケース 3 高齢者におけるジゴキシンの血中濃度予測

ケース 4 ジゴキシンとクラリスロマイシンの相互作用

ケース 5 小児におけるテオフィリン動態の予測

ケース 6 フェニトイン動態の予測

ケース 7 オメプラゾール製剤の検証


付 録
付録 1 ツールを使って計算する
付録 2 薬物動態(線形1-コンパートメントモデル)の計算に利用する式
付録 3 母集団パラメータについて
付録 4 GoogleTM用の計算に用いる入力例
付録 5 Excel・用の計算に用いる入力例
付録 6 Microsoft Excel・を活用してみましょう
付録 7 日本人のGFR推算式とノモグラム・年齢別早見表
  (CKD診療ガイド2009:日本腎臓学会編)


MEMO Contents

● トランスポータ(輸送担体)
● α1-酸性糖蛋白質と結合する薬剤
● 小腸粘膜と初回通過効果
● 胎児へ移行する可能性のある薬剤の目安
● 妊婦に与える影響に関するFDAカテゴリー分類
● 胆汁中に排泄されやすい薬剤の分子量
● クスリの唾液中への排泄
● 小児の肝機能と腎機能
● 酸性薬剤・塩基性薬剤の母乳中への移行性
● 肝クリアランスと遊離型薬剤
● 腎クリアランスと遊離型薬剤
● 分布容積を使って薬剤の透析性を予測しよう
● ガスター・は水溶性薬剤?それとも脂溶性薬剤?
● クスリのプロファイリング
● CL=Ke×Vdの注意点
● 式6と7を用いる時の注意点
● 半減期を考える場合の注意点
● 半減期の臨床的な活用法
● 対数計算のおさらい
● 内服薬の体内動態を単純化しよう
● 数式からみた徐放性製剤の考え方
● 定常状態の血中濃度で最高血中濃度≒平均血中濃度≒最低血中濃度とみなす場合
● 肝機能に応じた肝代謝型薬剤の投与設計
● 式1を用いてクレアチニン・クリアランス(Ccr)を推定してみよう
● 腎機能の評価と体表面積
● 腎機能の低下が明らかな場合
● 透析中の患者さんのクレアチニン・クリアランスは?
● CKD診療ガイド2009(日本腎臓学会)における小児GFR予測
● RxList(米国の添付文書情報サイト)
● 気を付けておくべき腎排泄型薬剤
● タミフル・に関する諸問題
● タミフル・2回目の服用タイミング
● 血中濃度の比例計算
● 寝る前に服用する薬剤
● タミフル・を2カプセル同時に服用すると?
● タミフル・の個人差
● ニューキノロン系抗菌薬の1日1回投与
● 腎機能低下患者へのクラビット・1日1回投与をシミュレーションしてみよう
● 分布容積と副作用との関係(ジゴキシンとリドカインの違い)
● ジゴキシンの血中濃度を測定する場合の採血時間
● 最高血中濃度とピーク濃度
● ジゴキシン中毒による死亡事故の事例(新聞報道)をシミュレーションしてみよう
● 相互作用の発現時期
● クリアランスが低下しても半減期は延長しない場合がある
● 相互作用による血中濃度増加率の予測
● テオフィリン血中濃度と副作用との関係
● 小児に対する薬用量の指示
● アミノフィリン(体内でテオフィリンに変換される)坐薬の注意点
● テオフィリンの相互作用
● 代謝経路と相互作用
● フェニトインの増量と疑義照会
● フェニトインの遊離型血中濃度(非結合型濃度)
● フェニトインの半減期
● 初回の負荷投与(ローディングドーズ)
● 非線形モデルの計算に使う式(ミカエリス-メンテンの式)
● 遺伝子多型
● クロスオーバー法
● 標準偏差(standard deviation:SD)と標準誤差(standard error:SE)
● 変動係数を株式投資で考えてみよう
● 薬の評価とファンドの評価
● コンピュータによる調剤業務と薬剤師不要論
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