ブックタイトル図解 機能形態学
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図解 機能形態学
9章 代謝・内分泌系1702. 下垂体前葉ホルモン 下垂体前葉で生成・分泌されるホルモンは6 種類が知られており,いずれも末梢の内分泌腺からのホルモン分泌促進に働く.全身性に作用する成長ホルモンとプロラクチンに加え,ほかの内分泌腺に作用する甲状腺刺激ホルモン,副腎皮質刺激ホルモン,卵胞刺激ホルモンおよび黄体形成ホルモンがある(表9-2).1)成長ホルモン(GH) タンパク同化作用を示すペプチドホルモンで,全身の細胞の増殖・肥大により身体の成長を促す.2)プロラクチン(PRL) 妊娠期の乳腺発育および乳腺細胞における乳汁生成を促進するほか,黄体を刺激して妊娠期の排卵を抑制する.3)甲状腺刺激ホルモン(TSH) 甲状腺の濾胞細胞に働いて,甲状腺ホルモンの産生・分泌を促進する糖タンパク性のホルモンである.4)副腎皮質刺激ホルモン(ACTH) 副腎皮質に働き,副腎皮質ホルモンとくに糖質コルチコイドの分泌を促進する.5)卵胞刺激ホルモン(FSH) 女性では卵胞の発育を,男性では精子形成を促進する糖タンパク性のホルモンである.6)黄体形成ホルモン(LH) 女性では黄体を刺激してプロゲステロン分泌を促進,男性では精巣の間質細胞(ライディッヒ細胞)に働いて アンドロゲン分泌を促す.排卵直前にはFSH とLH が一過性に増加して排卵が起こる.表9-2 下垂体前葉・後葉ホルモンと標的器官,作用内分泌器官ホルモン標的器官作 用下垂体前葉成長ホルモン(GH) 全身骨などの成長促進プロラクチン(PRL) 乳腺乳腺の発達甲状腺刺激ホルモン(TSH) 甲状腺T4,T3 の分泌合成促進副腎皮質刺激ホルモン(ACTH) 副腎皮質糖質コルチコイドの分泌合成促進卵胞刺激ホルモン(FSH) 精巣,卵巣男性:精子の形成促進女性:卵巣の発育促進黄体形成ホルモン(LH) 精巣,卵巣男性:アンドロゲンの分泌合成促進女性:排卵促進下垂体後葉オキシトシン乳腺,子宮乳汁の分泌,子宮平滑筋の収縮バゾプレッシン(抗利尿ホルモン;ADH) 腎臓の集合管尿濃縮促進,尿量減少