ブックタイトルわかる!身につく!生物・生化学・分子生物学 改訂2版

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概要

わかる!身につく!生物・生化学・分子生物学 改訂2版

2.細胞:構造,複製,機能  132章2細胞:構造,複製,機能はじめに 細胞の形態や役割は目的に応じてさまざまだが,基本的な部分は共通である.細胞膜で包まれる細胞質内部には多数の細胞小器官が存在し,細胞が増える場合には,決まった過程が整然と進行する.本章では細胞の構築,増殖,そして細胞の基本的な働きについて述べる.Ⅰ 細胞の構造細胞は生物の最小単位a 細胞の大きさ 細さいぼう胞(英語でcell,もともと「小部屋」という意味)は17 世紀半ば,フック R. Hooke により発見され,その後すべての生物は細胞からなることが明らかにされた(ヒトは約37 兆個の細胞を含む).赤血球はA大腸菌3μm*赤血球小腸上皮細胞骨格筋融合した多核の筋細胞が束になっている微絨毛7μmヒト卵ニワトリ卵(卵黄の部分) 座骨神経細胞30μm 0.15 mm 数cm 2.5cm 1m* 1μm(マイクロメートル)= 10100 mm図2-1 細胞の形と大きさ 細胞は生物の基本単位で,多細胞生物も多数の細胞からなっている.細胞は脂質二重層の膜で包まれており,内部にある核,ミトコンドリア,小胞体,ゴルジ体などの細胞小器官は細胞の生存と形質発現に必須の役割を果たす.細胞が増殖する場合,G1期→ S 期→ G2 期→ M 期を経過してG1 期に戻るという細胞周期を経るが,S 期ではDNA 合成が,M 期では有糸分裂が行われる.細胞には, ① 生存や活動のため,外部のシグナルを受け取って内部に伝えるシグナル伝達 ② 物質を取り入れたり排出したりするさまざまな物質移動 ③ 細胞骨格タンパク質やモータータンパク質が関与する細胞形態の維持や運動といった現象が見られる.Introduction