ブックタイトルZEROからの生命科学 改訂4版
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ZEROからの生命科学 改訂4版
158Chapter 7 ホメオスタシス(恒常性)ですが,遺伝的な要因や他の疾患,妊娠なども関係しており,同じ生活習慣をしてもなりやすさには個人差があります. 近年,糖尿病と遺伝子の関係が少しずつ明らかになってきました(図7ー20).そして続々と糖尿病関連の遺伝子が発見されてきています.ここでは日本人の糖尿病の95%以上を占めるといわれている2 型糖尿病と遺伝子について説明しましょう.なお,現在,治療を受けていない人や予備群を入れると,40 歳以上の日本人の約4 分の1 の人が,2 型糖尿病であるといわれているほどです.(3)糖尿病 食後の高血糖状態は一時的なもので,インスリンの分泌によって血糖値は平常値に落ち着きますが,糖尿病は血糖値が常に高い状態となる病気です.糖尿病には大きく分けると2 種類あります.1 型糖尿病は膵臓のβ細胞が壊れることによってインスリン分泌が枯渇するタイプのもの,2 型糖尿病はインスリン分泌低下を主体とするものと,インスリン抵抗性が主体でそれにインスリンの相対的不足を伴うもので,成因的にも病態面でも多様とされています.このため生活習慣病の代表のようにいわれる糖尿病図7ー19 高血糖の場合原因食後の高血糖CO2,H2Oグルコースグリコーゲン結果血液中の糖量が減少→低血糖血流循環血流循環血流循環組織(フィードバック)インスリン副交感神経膵臓肝臓抑制促進ランゲルハンス島β細胞 視床下部(血糖調節中枢)グルコース図7ー18 低血糖の場合原因低血糖視床下部膵臓肝臓グルコースグルコースタンパク質グリコーゲン副腎結果血液中の糖量の増加→高血糖血液の循環 (血糖調節中枢)交感神経交感神経組織糖質コルチコイドグルカゴン (分解)ランゲルハンス島 α細胞アドレナリン副腎皮質刺激 ホルモン髄質皮質(糖新生)血液の循環血液の循環(フィードバック)下垂体前葉