ブックタイトルわかる!身につく!病原体・感染・免疫 改訂3版
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わかる!身につく!病原体・感染・免疫 改訂3版
感染症の種類 292 前述のコレラや破傷風,痘瘡などでは,各病原体はその疾患の原因にしかならない.一方,1 種類の病原体が複数種類の疾患の原因となる場合もある.例えば黄おうしょく色ブドウ球きゅうきん菌は,伝で んせんせいのうかしん染性膿痂疹など皮膚の化膿性疾患のほか,毒素性ショック症候群や食中毒の原因となる.b.感染部位別の分類 感染症は,その原因となる病原体の感染部位によって,呼吸器感染症,消化器感染症,皮膚感染症,泌尿・生殖器感染症,中枢神経感染症などに大別される.これは,疾患の症状・徴候,病原体の侵入門戸・排出経路などとも関係し,臨床的立場から診断・治療・予防に有用である(図2 -13).呼吸器感染症 主に鼻,咽喉頭,気管などの気道を通じて病原体が呼吸器に侵入(経け いきどうかんせん気道感染)し,感染・発病する感染症の総称で,飛沫感染や空気感染,媒介物感染することが多い.特定の病原体による疾患には,百ひゃくにちぜき日咳,ジフテリア,猩しょうこうねつ紅熱,肺はいけっかく結核,肺ペスト,インフルエンザなどがある.炎症の部位によって,上気道(鼻孔から喉頭まで)感染症と下気道(気管・気管支から肺まで)感染症に大別される. ? 上じょうきどうかんせんしょう気道感染症upper respiratory infection(URI):感染症の中でも発生率が高く,特にかぜ症候群common cold syndrome は,よく見かける疾患である.鼻び ろう漏(鼻汁・鼻水),咳せ き,痰た ん,咽い んとうつう頭痛,嗄させい声(声がかすれる)などが主症状である.副ふ くびくうえん鼻腔炎sinusitis では,鼻び へい閉(鼻づまり)や鼻漏などの鼻症状のほかに頭ず つう痛・頭ず おも重などをともなう.咽いんとうえん頭炎pharyngitis は,咽頭の粘膜・リンパ組織の炎症で,発熱,全ぜ んしんけんたいかん身倦怠感,咽頭痛,嚥え んげつう下痛に咽頭粘膜の発ほ っせきしゅちゅう赤腫脹などをともなう.コクサッ脳 炎髄膜炎感染性心内膜炎心筋炎食道炎胃 炎腸 炎結膜炎角膜炎上気道副鼻腔炎 咽頭炎 喉頭炎下気道気管支炎 肺 炎女 性中耳炎腹膜炎虫垂炎 胆嚢炎骨髄炎リンパ節炎男 性尿路感染症卵巣炎上行性感染上行性感染上行性感染子宮頸管炎子宮内膜炎腟炎腎孟腎炎膀胱炎尿道炎前立腺炎(睾丸炎)精巣炎膀胱恥骨結合尿道膀胱恥骨結合尿道尿管炎腎臓精巣上体炎消化器感染症呼吸器感染症その他中枢神経感染症 眼感染症循環器感染症皮膚感染症生殖器感染症図2 -13 感染部位で見た主な感染症