ブックタイトル「はたらく」を支える!職場×発達障害

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概要

「はたらく」を支える!職場×発達障害

88ここでは,筆者らが実施している,成人の発達障害の方のためのリワークプログラム(SSR:Social Skill Renovation)を紹介する.SSR は,「就業の意思および意欲を持ち,一定以上の就業能力を有しているものの,発達障害の特性から職場で不適応を起こし,二次障害として(あるいは併発として)気分障害,不安障害などの症状を有し休職に至っている方」を対象に,対人関係やコミュニケーションなどのライフスキルを身につけ,生きづらさの軽減や復職および就労継続を目指すリハビリテーションプログラムである.プログラムは,① 知る,② 気付く,③ 考える/訓練する,の3 つのステップで,業務を遂行するために直接的に必要となる能力と,職場で周囲の人々に疎まれないようにする能力の2 つを向上させることを目的としている(図2-3-1).SSR は以下の3 つのプログラムで構成されている(表2-3-1).① 文献講読発達障害に関する文献,論文を講読し,障害特性の理解,障害の受容を進めていく.② グループワークグループ作業およびその振り返りを行い,自己理解(強み,弱みの分析)を深めていく.③ コミュニケーション実際に職場で起きた,あるいは復職後に起きるであろう事例をもとにロールプレイングの技法を用いて,職場での不適応理由の分析,具体的な解決策の検討と実践を行っていく.3 発達障害の心理社会療法第3 ステップ「考える  訓練する」(対応策を検討しスキルを身につける)第2 ステップ「気付く」(自分の特性,得手/第1 ステップ 不得手に気付く)「知る」(発達障害を知る)図2?3?1  発達障害の方が復職準備性を高め,再発を予防するための3 つのステップ