ブックタイトルぼくらのアルコール診療

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概要

ぼくらのアルコール診療

2301 AUDIT点数の意味づけ AUDITは,アルコールによる健康被害を予防あるいは早期に発見するために,WHO が中心になって6 ヵ国共同で作成されたものである(p.23 参照).最低が0 点,最高が40 点で,点数が高いほど,将来飲酒に関連した問題の生じる危険性が高いことを示している.すなわち,AUDIT点数の高い方ほど,現在の飲酒を続けていると,今後飲酒によって心身の健康が害されるおそれが大きい,あるいは現在治療中の病気をさらに悪化させるリスクがあることを意味する. 図1 は,筆者らがAUDIT を用いて,一般住民を対象に行った飲酒実態調査から得た結果をもとに作成した,AUDIT 点数の具体的な意味づけである. 点数の低いほうから示すと,7 点は一般住民50 代男性の平均点でアルコール依存症を本人・家族に説明する際に使えるツール15 点 アルコール性肝障害患者の平均点24 点 アルコール依存症を抱える人の平均点10 点 過半数が周囲から酒量減量の忠告を受ける7 点 一般住民50 代男性の平均点14 点 ほとんどの配偶者が悩みをもつ17 点 月1 回以上泥酔・朝酒をする者の平均点40 点0 点図1 AUDIT点数の意味づけ(肥前精神医療センター:HAPPYプログラムより)