ブックタイトル土曜日の紹介は嫌われる

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概要

土曜日の紹介は嫌われる

179第回土曜日の紹介は嫌われる下血腫,正常圧水頭症の存在は否定された.明らかな神経学的異常所見も認めず,血中ナトリウムの補正で症状が改善したことから,低ナトリウム血症によるふらつきと判断した.その他の転倒リスク評価も行い,眼科診察によって両側白内障を認めたことから,退院後の手術が予定された.症例について今回の患者さんは,私がおそらく15 年ぐらい診ています.浮間診療所には,外来通院されている95 歳以上の患者さんが10 人弱いるのですけど,そのなかの1 人で,普段は非常に元気な方です.変形性膝関節症がありますが,ほとんどの家事を自分でこなしています.認知機能も保たれていました.以前から気になっていたのは,この方はクーラー嫌いで,夏はとにかく汗をダラダラかきながらもクーラーなしで生活していて,何度もクーラーを使うようにアプローチしたんですが,一切考えを変えない.この8 月もすごく暑かったので,たしかに水気がどんどん出ていってしまっていたのかもしれません.今回,入院中に白内障がみつかりましたが,普段の診療のなかで「目がみえづらくてふらつく」といった話はありましたか?視力については,ほとんど聞いたことはないです.膝が悪いからふらつくといっていました.8 月6 日に転倒し,熱疲労という診断で点滴をされた.この点滴は量としては少ないように感じますが,これはご自身で飲めたからということですか?そうです.経口摂取も可能だった.逆に,1,000mL の輸液の適応がある場合は,むしろ紹介になります.藤 沼岡 田藤 沼南 郷藤 沼