ブックタイトル認知症診療に役立つ77のQ&A
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認知症診療に役立つ77のQ&A
74家 族より家 族より 認知症患者さんが自宅にひとりでいるときに,訪問セールスや悪徳商法の口車に乗って,不要なあるいは高価な品物を購入契約する,あるいは買ってしまうと家族から相談されることがある(筆者の診療した患者さんで,家の権利書などを詐取されて,土地と自宅を転売された事例があった).対策を家族に指導するポイントを解説する.訪問セールス・悪徳商法の危険性を家族に実感させる 訪問セールスや悪徳商法などの詐欺行為に1 度騙されると,同様の手口で再度騙されることが多い.その危険性を家族が最も認識できる説明の仕方は事例を呈示することである.「私の患者さんで,悪徳商法に騙されて高価な布団の購入契約をしたために,月18 万円の年金のなかで15 万円を支払っている方がいます」「不要な自宅改修のために200 万円の契約を結んだ患者さんがいて,現在大きなトラブルになっています」などと,実例をあげて解説するとよい.患者さんの生活のための財産を保全することが重要であることを強調する.通帳や大切な書類は家族が預かること 金融機関の通帳や家の権利書などの重要な書類や大切な印鑑は家族が預かる実害を最小限にとどめるコツは,通帳や大切な書類,高額な現金などは家族が預かることである.詐欺に遭うのは,独居あるいは日中ひとりでいる場合が多いので,患者さんがひとりでいる時間を可能な限り短くする対策を講じる(デイサービスやショートステイの利用など).成年後見制度の利用を勧めるのもよい.AQ 33訪問セールスや悪徳商法に騙されてしまいました,今後の対応策を教えてください(患者さん:74歳,女性)