ブックタイトルTHE 整形内科
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THE 整形内科
252Ⅱ ? よくある運動器疾患,疾患ごとの診断と治療はじめに 日常診療において,骨盤周囲の疼痛を訴えて来院する患者は多い.明らかな転倒をきっかけに著明な疼痛と歩行障害を呈している高齢者では,大腿骨近位部骨折(頚部骨折ならびに転子部骨折)をはじめとした外傷性骨損傷を疑うが,とくに誘引なく続く骨盤周囲の疼痛の評価は意外に難しい.しかしながら,その多くの疾患において,特徴的な圧痛所見が必ず存在しており,病態解釈の第一歩は明確な圧痛部位をみつけ出すことにある. 本項では,日常診療で遭遇することが多い,骨盤周囲に痛みを引きこす疾患について,圧痛を含めた評価技術を絡めながら解説する.A 仙腸関節障害 村上らが提示した仙腸関節障害患者の疼痛領域(pain map:図26-1)1)をみると,仙腸関節を中心とした帯状の殿部痛,鼠径部痛,骨盤外側?大腿外側部にかけての疼痛を訴える症例が非常に多い1).特異的な圧痛部位は仙腸関節部でみられ,通常は関節裂隙の外側に強く骨盤周囲の痛み26図26-1 ? 村上による仙腸関節障害の疼痛領域(pain map) (文献1)より)1/100例2/100例5/100例28/100例4/100例21/100例8/100例5/100例9/100例3/100例83/100例38/100例15/100例5/100例