ブックタイトル生きると向き合うわたしたちの自殺対策
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生きると向き合うわたしたちの自殺対策
180それぞれの現場の自殺今村 本書は自殺だけに向き合うというよりも,社会的な意味もあるメンタルヘルスの問題に,精神科医,プライマリ・ケア医,当事者が向き合い,議論している企画なのですが,今後,専門家の教育のあり方として,こういう場をもったほうがよいのではないかというご意見はありますか.精神科の立場からプライマリ・ケアを,プライマリ・ケアの立場からメンタルヘルスを学ぼうという思考性のある方が今日はたまたま集まっているので,現状を踏まえていかがですか.田中 最終的には面接技法だったり,患者さんとのアライアンスだったりと,基本的なことを重視することが大事だと思います.仮に紹介状に必要な情報があってもなくても,患者さんに対する愛がある先生からのものについては,当たり前かもしれませんが,僕はなるべくお受けするようにしています.愛があれば大丈夫.大丈夫じゃないこともあるけど,愛があれば比較的大丈夫だと思っています.久我 田中先生は(良い意味で)人間くさいから,「愛とか仁義とか」いう言葉がそこで出てくるのは素晴らしいですね(笑).生きると向き合う対話③31精神科医今村弥生( 杏林大学医学部精神神経科)※司会久我弘典( ジョンズホプキンス大学精神医学部門)田中増郎( 高嶺病院精神科)菅野哲也( 北里大学医学部地域総合医療学・総合診療医学)遠井敬大( 埼玉医科大学総合医療センター救急科(ER))藤沼康樹( CFMD/生協浮間診療所)プライマリ・ケア医