ブックタイトルポリファーマシー見直しのための医師・薬剤師連携ガイド

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概要

ポリファーマシー見直しのための医師・薬剤師連携ガイド

9次に薬剤師のアクションを図2-2に示す.入院時に薬歴や薬効の評価とともにADLや服薬能力などを確認するが,医師同様,総合的な評価を行うか,CGA の結果を共有することが望ましい.医師から処方変更の相談があった場合や薬物有害事象が疑われる場合には,医師と協議の上で薬の減量・中止,継続,あるいは増量を決定し,その後も適宜再検討しながら薬学的管理(服薬支援や薬効・有害事象の確認など)を継続していく.退院の目処が立てば,退院後の療養生活にふさわしい薬物療法の設計を行う必要がある.医師は,診療情報提供書などを活用して,退院後のかかりつけ医に薬剤の使用法・変更理由などの情報を正確に提供し,その後の連携も図る.薬剤師は,かかりつけの薬局と情報共有ができるよう薬剤情報提供書(薬剤適正使用のための施設間情報連絡書)などで薬剤情報を提供する.地域での効果的かつ安全な薬物療法が実践できるよう,医師同士,薬剤師同士だけでなく,患者の医療介護に関わる多くの職種にも薬剤情報が行きわたるように配慮したい.例)ポリファーマシーに関連した問題点の存在ポリファーマシーに関連した医師からの相談ありなし退院:薬剤調整の概要をお薬手帳や情報提供書などを通じ,かかりつけの薬局と連携医師および多職種と薬の変更,代替薬の使用などについて協議薬物療法の適正化薬学的管理(服薬支援,薬効・有害事象の確認など)薬物治療の問題点の出現薬歴・薬効,ADLなどの評価ポリファーマシー患者の入院・薬物有害事象の存在・服薬アドヒアランス不良・服薬困難・「特に慎重な投与を要する薬剤」の使用など・同効薬の重複処方・腎機能低下・低栄養・薬物相互作用の可能性・処方意図が不明な薬剤の存在ポリファーマシーに関連した医師からの処方提案があれば,その内容も考慮なしありなし必要に応じて再検討あり必要あり必要なし図2-2 病院薬剤師によるポリファーマシー患者へのアクション