ブックタイトル多職種で取り組む食支援
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多職種で取り組む食支援
32病棟看護師(摂食・嚥下障害看護認定看護師)日常生活動作のなかから「食べる」力を見出し,「食べ続ける」力を支援します栄 養口 腔動 作嚥 下院内連携推進オーガナイザーこんなとき私の出番! 筆者の勤める病院は地域医療を担う100床未満の急性期病院である.誤嚥性肺炎やCOPD,心不全の高齢者が多く,入院時はそのほとんどに禁食・安静の指示が入り,経口摂取のタイミングが遅くなることも少なくない.食事は止めても,内科系の既往のある方は,薬は継続という指示がある場合もあり,どうやったら上手く,かつ安全に薬が飲めるかという相談を受けることから介入するケースもある.そういった場合は,フィジカルアセスメントやベッドサイドのスクリーニングテストなどを行い,安全な内服の介助方法を提示しながら継続することで嚥下機能の低下の予防につなげることもある.自ら食べたいという訴えがない方であっても,口腔ケアを始め,内服管理などを含めた日常生活の援助を通して,食べる力を維持し,その方の機能と食思に合った,「食べ続ける」につなげられるよう支援するのが摂食・嚥下障害看護認定看護師の役割であり,出番であると考えている.こうやってアプローチします! 当院では,食べる機能の低下がある高齢者の方が経口摂取を始める際,リハビリテーション科への依頼があり,言語聴覚士(ST)による評価を行ってから経口摂取という流れが定着化している.食べる取り組みはそこからがスタートと捉えられることも多いが,筆者は食べる取り組みは入院時から始まっていると考えており,同じ考えをもって口腔ケアに臨める看護師を増やすことが自分の役割であるとも考えている.そのため,禁食で口腔内にトラブルのある方の口腔ケアを行う際,どのクリニカルラダーレベルの看護師であっても,まずはしっかり口腔保清と保湿ができるように方法を提示している.なぜなら,食べない時期の口腔ケアの質の向上を図ることで,その後の「食べる」にスムーズに病院で