ブックタイトル在宅復帰支援
- ページ
- 2/12
このページは 在宅復帰支援 の電子ブックに掲載されている2ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 在宅復帰支援 の電子ブックに掲載されている2ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
在宅復帰支援
和田: 今日はよろしくお願いします.谷水先生は「専門医から見れば煩わしい,連携とか,連絡とか,調整というのは,連携セクションで全部やります.専門医には専門医としての力を出し切ってもらうという方針でやっています」とおっしゃっています.この話は非常に興味深いと思います.“多くの連携担当者は苦悩している”というのが私の認識です.専門医は専門医療に関心があるので,なかなか連携などに関心をもってくれない.一方,地域の先生や,医師会の先生からは,連絡調整に対するさまざまな要請がくる.その板挟みの中で,非常に誠実にやっているにもかかわらず,連携担当者は大変苦悩なさっている.でも,おそらく先生のやり方は,そういう苦悩とはちょっと違うような気がしています.もちろん,多くの苦労があるとは思いますが,むしろ先生は「病院のスタッフを楽にする」ことで連携を進めているわけです.そこのところのコツのようなものを,ここでぜひ,ご披瀝いただければと思うのですが.谷水:なるほど.そもそもの大前提として「在宅連携が大事であること,地域包括ケアシステムに至る医療と介護の一体改革の中で,自分たちの医療もその一部なんだという認識」は,専門医の先生にもきちんともってもらう必要があると思っています.今は,専門医だからといって,それだけをやっていれば済む時代ではないことは訴えていかないといけない.その意味で,「専門医の先生方には,医師会に何らかの形で出向いて,専門知識を医師会の先生方に披露してほしい,ここまで医療ができるんだということを伝える努力をしてほしい」と,私はお願いしています.専門医といえども,地域の先生方の声を直接聞く機会は必要ですし,周りの状況も少しは勉強してもらわないといけないと思っています.ただ「連携を図る」ということは,専門医にとっては大変な作業です.今までは,専門医は,検査データを把握し,患者さんへの説明は自分が連携担当者の「極意」と「心得」〔谷水:谷水正人,和田:和田忠志〕特別対談2