ブックタイトル在宅医療 臨床入門 改訂2版

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概要

在宅医療 臨床入門 改訂2版

序論1現代の在宅医療在宅医療は,患者の自宅など(生活の場)で行われる医療である.その意味では,「場が規定する医療」であり,使用される医療技術は,ほかの医療現場で利用されるものと変わりはない.一方で,「自宅という空間」に起因するさまざまな利点や制約がある.その空間に規定されて,「医療技術の適用の仕方」が,入院医療や外来医療と異なる.その意味では,在宅医療は,入院医療,外来医療に次ぐ第三の医療といえる.「現代の在宅医療」は,旧来の「往診」による在宅医療とは異なる特性を持っている.その特性を理解した上で,在宅医療を行う必要があると私は考えている.このことから,在宅医療実践の前提として,現代の在宅医療の医療技術的特性について述べておきたい.旧来の「往診」による在宅医療と「現代の在宅医療」現在行われている医師による在宅医療は,基本骨格が「定期的な医師訪問」と「24 時間対応」で構成される.この「現代の在宅医療」は,従来から行われていた「往診を中心とした在宅医療」とは,医療技術的位置づけが異なる.A.自宅での医療の水準が高かった時代と「現代の在宅医療」「現代の在宅医療」においては,医師は患者さんに診療期日を予告し,定期的に患者宅の訪問を行う.これは,多くの医療機関で「定期往診」