ブックタイトル神経診察の極意

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概要

神経診察の極意

ンと内科レジデントのトレーニングで,当時米国での3年間の神経学レジデント修練を終えたばかりの医師達の行う内科学的検査,および神経学的検査の実際を目の当たりにして感激して,その手法に見入ったものである.2年間の研修後筆者も神経科医を生涯の仕事と決め,米国での神経学レジデントおよび臨床研究員(clinical fellow)のキャリアを積み,筆者なりの神経学的検査法を確立した.あくまでも全身身体検査の一部となる神経学的検査ではあるが,詳細で正確な病歴聴取と患者を体系的,系統的にみることで神経疾患の正しい診断ができる神経学的診断法である.Sir Henry Head は神経学の魅力は神経系の構築と機能の原理を日々引き出して,患者に当てはめて科学的に考えることにあると説いたが,これこそ筆者のモットーでもある.一口メモSir Henry Head(1861-1940)は体性感覚系研究のパイオニアである.彼の残した言葉をここにあげる.“The charm of neurology, above all other branches ofpractical medicine, lies in the way it forces us into dailycontact with principles. A knowledge of the structure andfunctions of the nervous system is necessary to explain thesimplest phenomena of disease, and this can be only attainedby thinking scientifically.”2018年1 月廣瀬源二郎