ブックタイトルエキスパートはここを見る心電図読み方の極意
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エキスパートはここを見る心電図読み方の極意
193.活動電位から心電図波形を理解するはじめに? 筆者は心電図の原則として,次の4つを考えている. ①心臓に正電位と負電位の領域ができたとき,波形が生じる ②波形の大きさは起電力に正比例し,抵抗に反比例する ③脱分極は心内膜側から始まり,再分極は心外膜側から始まる ④His-プルキンエ系はハイウェイ,固有心室筋は一般道路と考える? 本章では,これらの心電図 4原則とそれに伴う心電図波形を解説する.心臓に正電位と負電位の領域ができたとき,波形が生じる? 心臓に正電位と負電位の領域ができたとき,正電位側から負電位側に電気ベクトルが向かう.電気ベクトルが心電計の端子側に向かっているときには心電図は陽性に振れ,電気ベクトルが心電計の端子から遠ざかるときには陰性に振れる.心電計の端子が電気ベクトルA活動電位から心電図波形を理解するF3電気ベクトルの向き◯+ ◯-心電計端子に対して電気ベクトルが遠ざかる方向波形は下向き心電計端子が電気ベクトルの途中にあるとき波形は上向き→下向き心電計端子に対して電気ベクトルが向かってくる方向波形は上向き図3 -1 電気ベクトルの向きと心電図の極性電気ベクトルが心電計の端子に向かうときには心電図は陽性,端子から離れるときは陰性,心電計の端子が電気ベクトルの中間にあるときは,陽性→ 陰性の二相性の波形となる.