ブックタイトル医療機関における新型インフルエンザ等対策 ミニマムエッセンシャルズ

ページ
3/12

このページは 医療機関における新型インフルエンザ等対策 ミニマムエッセンシャルズ の電子ブックに掲載されている3ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

医療機関における新型インフルエンザ等対策 ミニマムエッセンシャルズ

ミックの国内対応の記録として残されたものが「新型インフルエンザ(A/H1N1)─我が国における対応と今後の課題─」(監修 宮村達男,編集 和田耕治,中央法規出版,2011. 8.)である.そして今般は,次に生じ得るかもしれないパンデミックおよびその他の新たな感染症対策への備えの指標となることを目指して,本書「医療機関における新型インフルエンザ等対策 ミニマム・エッセンシャルズ」がまとめられた.感染症の診療・疫学・基礎研究・行政対応・国際情勢などに精通した方々に,これまでの経験を踏まえて,これからという視点でご執筆頂いたものである.医療はまさに目の前の患者に対して最善の治療に尽くすものであり,そこには個々の善意の判断と裁量が重要なキーとなることがしばしばであり,法律などによって決めごととしておくまでもないことも多い.一方,多くの人を対象に対応・予防を考えていくときにはどこかでマネジメントや調整役,そして全体を見渡す司令塔役を要することがある.ここが行政の役割かと思うが,行政が動くには決まりごとが必要となる.本書はそのタイトルからも主に臨床医・医療機関を対象としているが,疫学・行政対応を行う方々にも理解を頂きたい臨床の内容をまとめてある.両者の距離が少しでも縮まり,新たなインフルエンザ(いわゆる新型インフルエンザ)を含む新たな感染症が国内外での大きい流行として起こった時の混乱と被害を少しでも回避できる動きのヒントとなれば幸いである.本書は2014 年5 月時点での最新情報をもとにまとめられたものである.対策・準備に関して完璧なものはないが,今後新たな知見が加えられて,より良いものが将来できていくことを期待したい.しかし,最大の願いは本書で想定しているようなことは生じず,本書の出番などないことである.2014 年6 月岡部信彦