ブックタイトルNICUにおける抗菌薬の使い方10の秘訣
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NICUにおける抗菌薬の使い方10の秘訣
ル群と比べ有意差は消失することから,薬剤投与により遊離ビリルビン比は上昇することが示唆された.一方,コントロール群に比較し,すべての薬剤投与時において総ビリルビン濃度は低値を示し,有意差を認めた(図1?21).遊離ビリルビン濃度もすべての薬剤投与時において低下傾向を示したが,その程度はわずかであった(図1?21).以上の結果から,今回検討した7 種の抗菌薬はビリルビンの血漿タンパク結合を阻害する傾向は認められたが,遊離ビリルビン濃度をほとんど変化させず,新生児領域での使用は安全性が高いと思われた. その他,クロラムフェニコール(CP)によるグレイ症候群,アミノ配糖体系抗菌薬による聴器毒性,腎毒性,テトラサイクリン(TC)による歯牙色素沈着などが副作用として挙げられる. 以下に,各種抗菌薬の副作用について簡単に述べる.β?ラクタム系 分子内に4 員環構造のβ?ラクタム環を有し,隣接する環構造により,①ペニシリン系,②セフェム系(セファロスポリン系,セファマイシン系,オキサセフェム系),③カルバペネム系,④モノバクタム系,⑤ペネム系に分類される.いずれも細菌の細胞壁生合成阻害が作用機序であり,時間依存的に有効性が高まる抗菌薬でありtime above MIC が指標となる.けいれんな抗菌薬別の副作用620.080.060.040.0201 2 3 4 5 6 7 8 9 10(日)(UB/TB) (UB/TB)(UB/TB) (UB/TB)(日) (日)0.080.060.040.0201 2 3 4 5 6 7 8 9 100.080.060.040.0201 3 5 7 9 11 130.08NS0.060.040.020投与中投与後コントロール vs 投与中投与中投与中 vs 投与後コントロール vs 投与後コントロール群コントロール群投与後投与中:出生体重別2,500g 未満2,500g 以上図1?20 抗菌薬の遊離ビリルビン濃度(UB/TB)に与える影響(つづき)*:P<0.05,**:P<0.01(文献6 より引用)g AZT