ブックタイトル心不全診療について本気出して考えてみた

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概要

心不全診療について本気出して考えてみた

1178 筋肉をエンパワーメントする 最後に…,運動療法というと次のようなイメージを抱きます.● 運動療法の利点と欠点面倒欠点体力の向上症状の改善利点予後の改善安価時間がかかる 理屈で考えれば…,その利点と欠点を比べると,利点の方がずっと大きいと思います.医療経済的にみればコストもかかりません.慢性心不全という香りがする早い段階で,運動する習慣をつけさせることができれば,それは最高によい….ただし,これは習慣にする必要があります.運動療法の効果はやめると消え,運動の「し溜め」もできないからです. 運動療法の大きな欠点である,この“ 面倒くささ” をどのように克服し,患者のモチベーションをどのようにキープするか.これが,運動療法の真のカギだと思います.そのためには,コメディカルを含む医療者が,心不全における骨格筋の重要性,運動の重要性をよく認識すること,患者には運動療法による自覚症状の改善を味わってもらった上で,その患者にかかわるすべての医療者が継続的にコミュニケーションをとっていくサポーティブな姿勢が必要でしょう.つまり,医師-患者の単純な関係だけで解決される治療法ではないということです.