ブックタイトル自律神経失調症を知ろう
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自律神経失調症を知ろう
2.不眠症?73ると,卵巣の機能が低下して徐々に女性ホルモンが枯渇していきます.これを補おうとして卵胞刺激ホルモンの分泌が高まるのです.このようにして下垂体から刺激が出ていても,卵巣はそれに反応できないというアンバランスな状態が生じ,更年期障害が起こるのです.更年期障害は自律神経失調症と関与するのでしょうか? 女性ホルモン分泌の起源も自律神経系と同じ視床下部なので,自律神経失調症と更年期障害はかなり重なり合うことも理解できます.しかし両者を同一に扱うことは誤りなのです.視床下部からの作用が必ずしも自律神経系と下垂体に一律に及ぶとは限らないからです.私のクリニックでも,更年期障害の患者さんの自律神経機能を測定してみると,正常であることがよくあります.自律神経失調症は女性に多いと書かれた文献をよく目にしますが,実際はそれほどの性差はないと思います.更年期障害と自律神経失調症の症状はかなり類似しており,両者が混同されているためだと思います.2.不眠症多くの人が不眠に悩んでいます.私は,そんなに怖がらず睡眠薬(睡眠導入剤)を服用すればよいと思いますが,多くの人は睡眠薬に依存してやめられなくなることを恐れます.しかし,そんなことで服用せずに我慢して悩むほうが,よほどストレスの種になると思います.マリリン・モンローが死亡した頃の睡眠薬とは違うので,たとえ80 歳すぎまで服用しても問題はそれほど起こらないでしょう.quality of life(QOL)のために,