ブックタイトルお母さんのアレルギー診療と子どもの発症予防

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概要

お母さんのアレルギー診療と子どもの発症予防

38A.気管支喘息の管理1 妊娠・出産における気管支喘息の管理・指導 気管支喘息の病態がアレルギー性の気道炎症として認識され,その主たる治療が吸入ステロイドであることに異論はない.結果として,治療のコントロールは著しく向上し喘息死も1,500 人程度まで大きく減少した.残された課題として,高齢者の問題,難治性喘息の対応,併存疾患の対応などである.そのなかにおいて女性,特に妊娠と喘息に関して知識を入れておくことは重要な案件であり,本稿では,今までの知識の総整理としてまとめてみたいと思う.妊娠が喘息に及ぼす影響(図 5) 妊婦の喘息罹患率は約 4~8%と報告されている1).妊娠中の喘息状態は,改善:1/3,不変:1/3,悪化:1/3(33%),発作が起きたのは9.3%であり,悪化例のなかには妊娠中の薬物使用に対する不安から,患者自身あるいは医療従事者が必要な抗喘息薬の使用を中止・制限してしまっている例が少なかIV 各論アレルギー疾患の管理B.妊娠・授乳中のアレルギー疾患の管理