ブックタイトルお母さんのアレルギー診療と子どもの発症予防
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お母さんのアレルギー診療と子どもの発症予防
120A.食生活とアレルギー発症予防1 母親の食生活と食事制限 最近の先進国のアレルギーの増加は著しい.アレルギー疾患の発症には遺伝因子の関与も大きく,片親にアレルギーがあると児の30%に,両親にアレルギーがあると児の 70%にアレルギーが発症すると報告されている1).一方,アレルギー疾患の急激な増加は遺伝因子のみでは説明できず,環境因子の関与が大きいと考えられている.アレルギー疾患の多くはアレルゲン特異的なIgE 抗体を介することから,アレルゲンへの曝露を少なくすれば特異的IgE の産生抑制,ひいてはアレルギー疾患の予防につながることが予想された.そこで,妊娠中,授乳中の母体のアレルゲン(となりうる)食物の摂取制限が試みられてきた.しかしながら,最近の疫学研究などから母体そして児のアレルゲン除去は,感作およびアレルギー疾患発症を予防せず,むしろ促進することも報告されている.本項では,妊娠中・授乳中の母体の食事制限と児のアレルギー疾患発症についてメタ解析があるものはこれを紹介し,またメタ解析がないものについては,いくつかの観察研究,介入研究などを示す.IV 各論アレルギー疾患の発症・予防C.子どものアレルギー疾患の予防(妊娠中から授乳・離乳期以降まで)