ブックタイトルお母さんのアレルギー診療と子どもの発症予防

ページ
9/12

このページは お母さんのアレルギー診療と子どもの発症予防 の電子ブックに掲載されている9ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

お母さんのアレルギー診療と子どもの発症予防

137IV 各論 アレルギー疾患の発症・予防数に対する陽性率には施設バイアスがあるが,生後3 ヵ月には卵白sIgE 陽性者が少なからず存在し,4~6 ヵ月で牛乳や小麦sIgE 陽性者も増加してくることは明らかである.つまり,食物への感作の多くは,離乳食で摂取を開始する前に成立しているといえる. 乳児期早期に感作が成立する経路として,湿疹のある皮膚からのアレルゲン吸収によることが強く示唆されている39)が,その点については本項の主旨から外れるため,次項(p.145)に譲る.乳児期における食物アレルギーの発症 離乳食を開始する頃から,摂取時のアレルギー症状を認める乳児が出現する.その臨床病型は,大きく2 つに分けることができる.図 28 乳児期前半における特異的IgE陽性患者数(Matsui T:Pediatr Allergy Immunol, 26:628?633, 2015 より筆者作成)0卵白(n=669)患者人数(人)検査時月齢(月)0 200 400123456牛乳(n=675) 小麦(n=651)0 100 200 300 0 100 200 300陽性(>0.34UA/mL)陰性(≦0.34UA/mL)