ブックタイトルベッドサイドの神経の診かた 改訂18版
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ベッドサイドの神経の診かた 改訂18版
- 31 -運動機能の診かた 運動機能motor function に異常があるかどうかは,問診と視診で大体わかる.運動機能の障害は,神経系や筋肉の障害のみでなく,関節の障害や,その他のいろいろな原因によっても起こる.痛いから手が使えないとか,歩けないということは,日常よくあることで,注意を要する. 運動麻痺が明らかなものでは,その部位,たとえば上下肢のうち一肢だけか,一側の上下肢か,両側下肢か,四肢すべてか,手指あるいは足趾の一部のみか,などを知ることが大切である(?9 章). 麻痺の程度は,診察所見に加えてまったく動かないのか,どのくらいのことができるのか,などを聞いて決定する.また麻痺の起こりかた,経過も鑑別上重要である.神経疾患の多くは運動機能の障害を伴う.逆に運動障害の訴えや,動作の異常があれば,神経疾患を考えて診察をすすめるべきである. 運動機能の診かたは,まず患者の静止時の姿勢,四肢の状態,筋萎縮や筋の不随意な収縮の有無をよくみること,すなわち視診から始まる. つぎに筋肉を触診したり打診する.また他動的に四肢などを動かして筋の緊張をみる.さらに患者に随意運動を行わせたり,筋力テストをして障害の部位,程度をみる.最後に歩行状態や,起立姿勢での検査を行う. 患者が立ったり,腰かけているときには,その姿勢や,四肢の状態に異常があるかどうかを注意しておく.たとえば自力では立っていられないで他人の助けを必要とするなどである.あるいは起立していても両足を開き不安定で倒れそうになったりする.こういうことは下肢の運動障害1 問 診2 診察の順序3 姿 勢 Posture3