ブックタイトルベッドサイドの神経の診かた 改訂18版
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ベッドサイドの神経の診かた 改訂18版
③ 運動機能の診かた 633一直線上で前後につけて起立させる.安定して立っていられるようであれば,閉眼させて,体の動揺が激しくなり,倒れそうになるかどうかをみる.起立平衡試験として用いられており,ロンベルク試験より敏感に脊髄性運動失調を検出できる.めまい患者では起立時の平衡障害があるかどうかを,この試験で診ておくとよい.しかし高齢者では,明らかな深部感覚障害がなくても,この試験で転倒傾向を示す場合があるので,注意を要する.4. 片足立ち One Foot Standing 片足で立てるかどうか,左右の足で行っておく(図3-14).片足の筋力が低下していたり,運動失調があると片足立ちができない.これができるなら閉眼で片足立ちができるかをみる.閉眼片足立ちが10 秒以上可能なら正常である.5 秒以下から運動失調があるのではないかと考える.5. しゃがみこみ試験 Squatting 立っている時に,しゃがんだり,立ったりして下肢の筋力をみておく.すなわち,両上肢を使わずにしゃがんだり,立ったりできるかをみる.たとえば多発筋炎では四肢の近位筋の脱力があり,しゃがむと立ち上がれない. この試験に異常がなくても,下肢の軽度な脱力をチェックするために,片足立ちで膝を屈曲し図3-13 ロンベルク試験開眼させて両足をそろえ,つま先を閉じ,前方を注視させる.つぎに閉眼させる.閉眼により身体の動揺が著明となれば陽性とする.倒れそうになったら,すぐ支えられるようにする.