ブックタイトル非がん性呼吸器疾患の緩和ケア

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概要

非がん性呼吸器疾患の緩和ケア

  169A.サポーティブケアの目的と意義や悩みを共感できる仲間意識が芽生え,日常生活での助け合いも期待される(図5-A-1).慢性疾患患者へ代替療法が,どのように実施されているか,1983?2009 年までの看護研究の論文調査がなされたが,2000年以降,指圧・マッサージ,音楽療法,アロマテラピー,呼吸法のトレーニングなどの,慢性疾患に対する代替療法の実施は急増している.この中で,難病・パーキンソン病,脳血管疾患,心疾患に対する報告が多く,慢性呼吸不全では少数の報告に留まっている 4).しかし,日本緩和医療学会の「がん患者の呼吸器症状の緩和に関するガイドライン(2016年版)」 5)の中でも,看護ケア,呼吸リハビリテーション,精神療法,リラクセーションの非薬物療法の章では,COPDに多数のエビデンスがあり,がん患者にも応用が可能であるとのスタンスであり,慢性呼吸器疾患へのこれらの取り組みは,今後も評価されていくと考えられる.文 献1) Troosters T, Casaburi R, Gosselink R, et al:Pulmonary Rehabilitation in Chronic Obstructive PulmonaryDisease. Am J Respir Crit Care Med. 2005;172:19-38.2) 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会/日本呼吸器学会/日本リハビリテーション医学会/日本理学療法士協会編集:呼吸リハビリテーションマニュアルー患者教育の考え方と実践―.照林社,2007.3) 「がんの補完代替医療ガイドブック」厚生労働省がん研究助成金「がんの代替医療の科学的検証と臨床応用に関する研究」班 編集,監修:日本補完代替医療学会 日本補完代替医療学会誌 第3 巻 第1 号 別刷http://www.jcam-net.jp/topics/data/cam_guide.pdf4) 横井和美:我が国の慢性疾患患者の補完・代替療法に対する看護研究の動向- 慢性疾患患者とがん患者に対する補完・代替医療の看護研究の比較-.人間看護学研究.2010;8:25-33.5) 日本緩和医療学会 緩和医療ガイドライン委員会編:がん患者の呼吸器症状の緩和に関するガイドライン 2016年版 第2 版.金原出版,2016.〔津田 徹〕軽症の時から開始しておく・呼吸困難・繰り返す増悪・社会的役割の喪失栄養 セルフ行動変容 マネジメント身体活動度を高めるバラエティに富んだプログラムヨガ 音楽療法アロマセラピー臨床美術ストレスマネジメント包括的呼吸リハ+サポーティブ・ケア慢性呼吸器疾患患者のトータルペイン不安うつ呼吸リハの継続図5-A-1 サポーティブケアの役割