ブックタイトル非がん性呼吸器疾患の緩和ケア

概要

非がん性呼吸器疾患の緩和ケア

　　47A．慢性閉塞性肺疾患（COPD）上部肺野面積（cm2）LAA（cm2）LAA（%）Visual Score95.955.157.43119.641.334.62131.740.831.02112.784.074.53135.873.253.93138.878.556.630～78～1516～概要なし軽症中等症重症LAA 関連：　　－940 Total Visual　Score：16中部下部上部中部下部合計点目安図3-A-12　胸部CT黄色い部分は低吸収域（Low Attenuation Are：LAA）を示す．肺上部，中部，下部とGoddard Line ＊上のスライスを示すが，それぞれのスライスでのLAAの％は右上部で57. 4％，中部で34. 6％，下部で31.0％，左で順に74.5％，53.9％，56.6％であり，Visual Scoreでは16点以上の重症のCOPDである．pH 7. 398，PaO2 94. 7，PaCO2 46. 1，HCO3 28. 0身体所見視診：樽状胸郭，呼吸補助筋活動亢進，呼吸数 20回/分触診：胸郭柔軟性低下，斜角筋触診法　GradeⅢ打診：全肺野で鼓音聴診：全肺野で呼吸音減弱，強制呼出時wheeze 聴取筋力測定握力：右 23. 0 kg　左 23. 5 kg　Leg Press：40 kg　Arm Rowing：40 kg紹介時：呼吸困難と酸素吸入を行っているという社会的・精神的・身体的煩わしさのため，社会的活動が著しく制限されていた．閉じこもりがちとなり，抑うつ症状はさらにADLを低下させていた．通常COPD患者ではちょっとした動作が呼吸困難を増悪させるため，不安感や恐怖感を抱いている．また，どうして「この息切れ」が襲ってくるのか，わからないため，さらに不安になっている．この時からターミナルケアの必要性を認識した．呼吸リハの短期目標（2 週間）を運動の継続，運動時呼吸法定着，長期目標（4 週間）を運動の継続，運動耐容能の改善に，最終目標を在宅での呼吸苦改善に定めた．コン