ブックタイトルガイドライン準拠 C型肝炎治療Q&A

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概要

ガイドライン準拠 C型肝炎治療Q&A

78 Ⅲ.C 型肝炎の検査・診断および治療対象? DAAs を含む治療の不成功例において惹起される RAV にはさらに注意を要する.NS3/NS4Aプロテアーゼ阻害薬によって惹起されたNS3/NS4A 領域の変異は,大部分の症例において1 年程度で検出感度以下(ダイレクトシークエンス法)になるが,NS5A 複製複合体阻害薬によって惹起されたNS3/NS4A 領域の変異は,多くの症例で数年以上存続することが報告されている.現在,ダクラタスビル/アスナプレビル併用療法の治療不成功例において惹起されたY93/L31 変異に対して明らかに有効な治療法はなく,今後の検討課題である.(平松直樹)図3-3  ソホスブビル/レジパスビル併用療法を行う前にNS5A 領域にY93/L31/Q30 変異が存在する頻度および変異の有無別のSVR 率ソホスブビル/ レジパスビル併用療法における国内第Ⅲ相臨床試験の結果.治療前にY93/L31/Q30変異がある症例*n =76/341(22%)治療前にY93/L31/Q30変異がない症例*n = 265/341(78%)SVRを得た症例n =263/265(99%)SVRを得た症例n =75/76(99%)* ディープシークエンシング法による解析( 1%カットオフ):SVRを得た症例:SVRを得られなかった症例図3-2  オムビタスビル/パリタプレビル/リトナビル併用療法を行う前にNS5A 領域にY93 変異が存在する頻度および変異の有無別のSVR率オムビタスビル/ パリタプレビル/ リトナビル併用療法における国内第Ⅲ相臨床試験の結果.治療前にY93変異がある症例*n =47/351(13%)治療前にY93変異がない症例*n =304/351(87%)SVRを得た症例n =301/304(99%)SVRを得た症例n =39/47(83%)* ダイレクトシークエンス法による解析:SVRを得た症例:SVRを得られなかった症例