ブックタイトルガイドライン準拠 C型肝炎治療Q&A

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概要

ガイドライン準拠 C型肝炎治療Q&A

98 Ⅳ.C 型肝炎の抗ウイルス療法DAAsの種類? DAAs はウイルスタンパク質を直接標的とする薬剤として開発され,高い効果を示すとともに,副作用が少ないことが特徴である.DAAs には,NS3/NS4A プロテアーゼ阻害薬,NS5A 複製複合体阻害薬,NS5B ポリメラーゼ阻害薬がある(図3 - 1).臨床使用が可能になった第一世代のNS3/NS4A プロテアーゼ阻害薬(テラプレビル)につづき,副作用が少AnswerDAAs には,NS 3 /NS 4 A プロテアーゼ阻害薬,NS 5 A 複製複合体阻害薬,NS 5 B ポリメラーゼ阻害薬がある.NS 3 /NS 4 A プロテアーゼ阻害薬はセリンプロテアーゼを直接阻害することにより,ウイルスゲノムの複製やウイルス粒子形成に必要なウイルスタンパク質の産生を抑制し,ウイルスの増殖を強力に阻害する.NS 5 A 複製複合体阻害薬はNS 5 A タンパク質を阻害する低分子の薬剤であり,ウイルス増殖抑制に対する大きな効果が期待されている.NS 5 B ポリメラーゼに対するDAAs には,ウイルス遺伝子に取り込まれる核酸型のNS 5 B ポリメラーゼ阻害薬と,NS 5 B ポリメラーゼタンパク質の酵素活性を阻害する非核酸型がある.DAAs の分類,作用機序,薬理作用・効果について教えてください3Question DAAsの分類,作用機序,薬理作用・効果図3-1 C 型肝炎ウイルス(HCV)ゲノムの構造とDAAs5´末端側非翻訳領域3´末端側非翻訳領域構造タンパク質領域シグナルペプチダーゼNS2/NS3プロテアーゼNS3/NS4AセリンプロテアーゼNS5Bポリメラーゼ阻害薬NS3/NS4Aプロテアーゼ阻害薬 NS5A複製複合体阻害薬非構造タンパク質領域p7 NS4ACore E1 E2 NS2 NS3 NS4B NS5A NS5B翻訳領域(ORF)Ⅳ