ブックタイトルガイドライン準拠 C型肝炎治療Q&A

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概要

ガイドライン準拠 C型肝炎治療Q&A

Q1.新しい抗ウイルス薬の選択方法 123い場合がある.Peg-IFN とリバビリンの併用療法がHCV のゲノタイプにかかわらず使用できるのに対し,DAAs はHCV のゲノタイプにより治療薬を選択する必要がある(図1 - 1).■1 DAAs の導入とペグインターフェロン(Peg-IFN),リバビリンとの併用療法? 最初に臨床導入された DAAs は,ゲノタイプ1型に対する第一世代の NS3/NS4A プロテアーゼ阻害薬のテラプレビルtelaprevir(TVR)であり,Peg-IFN およびリバビリンと併用することでウイルス排除成功率〔ウイルス持続陰性化sustained virological response(SVR)率〕は70%以上になったが,重篤な皮疹,高度な貧血,腎機能障害などの副作用があった.テラプレビルは,のちにゲノタイプ2 型に対しても有効であることが証明され,保険収載された.? 第二世代の NS3/NS4A プロテアーゼ阻害薬であるシメプレビル simeprevir(SMV)は1, 2),やはりゲノタイプ1 型を対象としたDAAs であり,最初の12 週はPeg-IFN およびリバビリンと併用し,その後はPeg-IFN とリバビリンの2 剤を12 週併用する.これによりSVR率は約90%まで向上し,副作用も軽減した.その後に承認されたバニプレビルvaniprevir(VAN)もやはりPeg-IFN およびリバビリンと併用してゲノタイプ1 型に対して使用するDAAs であり,SVR 率は約80~ 90%である3)(図1 - 2).? ゲノタイプ1型の症例に対して IFN を含む治療を行う場合は,シメプレビル+Peg-IFN+図1-1 C型慢性肝炎に対する抗ウイルス薬の変遷2003年~ペグインターフェロン2011年~テラプレビル2013年11月~シメプレビル2014年11月~バニプレビル2015年11月~オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル配合剤2001年~リバビリン2014年9月~テラプレビル2014年9月~ダクラタスビル,アスナプレビル2015年9月~ソホスブビル/レジパスビル配合剤ゲノタイプ2型ゲノタイプ1型2015年5月~ソホスブビル