ブックタイトル事例・症例に学ぶ 栄養管理 改訂2版

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概要

事例・症例に学ぶ 栄養管理 改訂2版

4栄養管理栄養不良●栄養アセスメント身体計測値身長(cm) 150.0体重(kg) 47.2IBW(kg) 49.5BMI(kg/m2) 21.0上腕周囲長(cm) 20.3TSF(mm) 12.0上腕筋囲(cm) 16.5AMA(cm2) 21.8下腿周囲長(cm) 24.6血液検査Hb(g/dL) 14.2WBC(/μL) 9,100リンパ球数2,912血液生化学検査TP(g/dL) 6.0Alb(g/dL) 3.4FBS(mg/dL) 89T-Chol(mg/dL) 186BUN(mg/dL) 13.5Cr(mg/dL) 0.5BUN /Cr 27.0LYM(%) 32CRP(mg/dL) 0.4ChE(U/L) 5,600*赤字は異常値*ブチルチオコリン基質法によるもので,基準値は5,400?7,900U/L(P-OHベンゾイルコリン基質法によると,基準値は200?4,50U/L)症例1 ●若年者の栄養不良星野和子●Hoshino Kazuko特別養護老人ホーム手稲つむぎの杜患者の現状 4年前に多発性硬化症を発症し,再発寛解を繰り返し現在に至る.両側視力低下(眼前手動弁),嚥下障害,顔面を含めた四肢麻痺を認める.当院入院後に発熱がみられたが炎症反応はなく,環境変化によるものと考えられた(体温中枢の障害). 認知はNMスケール* 21点で中等度レベル.日常生活動作N-ADL*は1点で座位可能のみの点数である.栄養状態の判定 身長150cm,体重47.2kg.BMI 21で標準体重内である.入院時栄養状態はやや不良で,血清TP 6.0g/dL,血清Alb 3.4g/dL.栄養管理プランの策定 入院時の栄養補給は経鼻栄養(1,200kcal)であったが,言語聴覚士による嚥下訓練の経過とともに食事に対する欲求も強くなり,1か月後より経鼻栄養と昼のみゼリー1個(50kcal)を併用していった.ゼリーはむせもなく3分くらいで食べており,咽頭の残留もない. 今後は安全な経口摂取にしていくことと栄養状態の改善(血清Alb 3.6g/dL)を目標に,可能な限り本人の嗜好を取り入れて安全な食事を提供していく.●患者データ症例女性,35 歳病名多発性硬化症.合併症として呼吸障害(気管切開),嚥下障害