ブックタイトル子どもの風邪
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概要
子どもの風邪
2Ⅰ 風邪ってなんだ？ ほとんどの小児科医にとって，生涯最も診察する機会の多いのが風邪患者であると思われます．診療所や中小規模の病院，救急病院では毎日のように多くの風邪患者が来院しているし，大病院の専門外来を行っていても，いくらでも風邪患者を診察する機会があるでしょう． また，自分で子どもを育てた経験がある医師は，何度も“子どもの風邪”で悩まされた経験があるはずです．小児科の研修を受けていても，赤ちゃんが産まれて初めて熱が出たとき，慌てて病院に連れていって先輩に診察してもらった，という医師もいます．自分のことならともかく，子どもが熱を出してつらそうにしているときは，医師でも不安を感じることが多いのです．ましてや，一般の保護者が不安を感じるのは当然でしょう．なぜ食い違うのか1 Ⅰ 風邪ってなんだ？