ブックタイトル小児科医が知っておきたい!夜尿症のみかた

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概要

小児科医が知っておきたい!夜尿症のみかた

検査所見? 起床時第一尿検査:比重:1.022,pH 5.0,糖(-),タンパク(-),潜血(-),沈渣 異常所見なし.? 腹部エコー所見:腎臓や膀胱の形態やサイズに異常はない.また尿管の拡張所見もない.便秘を示唆する所見も認めない.診療経過初診時のアセスメント生来の夜尿がこれまで消失したことがなく,またLUTS を合併していないため,一次性のMNE である.頻度は毎日であるので,頻回である.子どもの夜尿症の多くは成長とともに治癒するものの0.5%から数%は成人へと移行する.特に10 歳になっても毎晩夜尿がある子ども症 例 10 歳6 ヵ月,男児家族歴 14 歳の姉や両親には夜尿症の既往(小学校入学以降も夜尿をしていた記憶)はない.既往歴 アレルギー性鼻炎(軽症):常用薬なし.現病歴 生来健康.2 歳6 ヵ月から日中の排尿は自立しているが,夜尿をしなかった日はない.現在も連日の夜尿を認めている.一方,昼間の尿失禁(昼間遺尿)や便失禁は3 歳以降,認めていない.身体所見 体格・栄養状態は身長137 cm,体重31 kg と標準的である.軽度(1度)の扁桃肥大を認めるが,腰仙部には先天性皮膚洞(hip dimple)などの異常所見を認めない.また腹部の触診で便塊に触れることもない.夜尿アラーム療法が著効した小学校高学年児童3CaseCase 3 夜尿アラーム療法が著効した小学校高学年児童 67