ブックタイトルベッドサイドの小児神経・発達の診かた 改訂4版

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概要

ベッドサイドの小児神経・発達の診かた 改訂4版

283神経発達症(発達障害)は,器質的な異常が明瞭でないが脳機能障害が推定される社会的な行動や学習に困難を生じる状態を指している.神経発達症の診断のためには世界的な診断基準があり,DSM-u とICD-o÷ が用いられる.DSM-u では,DSM-Ⅳで『通常,幼児期・小児期または青年期に初めて診断される障害』の大カテゴリーにまとめられていた各種の発達障害が,『神経発達症/神経発達障害』という大カテゴリーに分類されなおしている.神経発達障害は『広義の発達障害』と考えることができるが,その大カテゴリーに含まれる各種の発達障害は以下のようなものになっており,知的発達症(知的障害),コミュニケーション症(コミュニケーション障害),自閉スペクトラム症,注意欠如・多動症,限極性学習症(特異的学習障害),運動症(運動障害)がある.わが国においては,発達障害者支援法により,「自閉症,アスペルガー症候群,その他の広汎性発達障害,学習障害,注意欠陥多動性障害,その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」と定義されている.発達全般のバランスを評価する検査法としては,表u÷-o にあげたものが頻用される.A 自閉スペクトラム症(ASD)自閉スペクトラム症autism spectrum disorder(ASD)は,DSM-Ⅳ-TR における自閉症,アスペルガー症候群,特定不能の広汎性発達障害,小児期崩壊性障害などの各疾患は,20表u÷-o.発達を評価する際に最初に使用する検査法検査名適応年齢特徴(何が評価できるか) 入手方法新版K 式新生児から成人まで可能であるがWISC 検査ができるようになるまで発達指数を姿勢・運動,認知・適応,言語・社会の分野で評価,知能を言語と言語以外で評価京都国際社会福祉センターKIDS(キッズ)乳幼児発達スケール÷ 歳o か月~y 歳oo か月の乳幼児運動,操作,理解言語,表出言語,概念,対子ども社会性,対成人社会性,しつけ,食事の発達レベルを評価公益財団法人発達科学研究教育センター,サクセス・ベルWPPSI 知能診断検査u 歳o÷ か月~t 歳o か月全検査に加え言語・動作指標得点で評価サクセス・ベルWISC-Ⅳ知能検査u 歳÷ か月~oy 歳oo か月全検査に加え言語理解,知覚推理,ワーキングメモリー,処理速度のu 指標得点で評価サクセス・ベル