ブックタイトル専門医がリードする小児感染症ケースカンファレンス
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専門医がリードする小児感染症ケースカンファレンス
― 94 ― 現病歴 3 日前から38℃を越える発熱があり,軽い咳と鼻水,眼脂,軟便がみられた.近医を受診し,風邪かもしれないとの診断をうけ,内服薬を処方された.今日,37.5℃になりほぼ解熱したが全身に赤い発疹が出てきたので再度受診した. 既往歴 出生歴に異常なし. 身体所見 全身症状や機嫌は良好.眼瞼結膜の軽度の充血がみられた.歯肉や口頬粘膜に散在性に白い斑がみられ,咽頭粘膜は軽度発赤していた.大泉門の膨瘤はみられなかった.発疹は顔面,四肢に大小不同の紅色斑状丘疹がみられ,一部圧迫によって紅色が褪色しないので出血を伴っていると思われた(図1,図2). 血算において白血球数と血小板数の軽度減少が認められる以外には異常なし.血液生化学検査ではLDH がやや上昇している以外に異常なし.CRP 上昇なし.凝固系検査は異常なし.症例(3 ヵ月,男児)所 見検 査17 発疹が出ている