ブックタイトルスポーツエコー診療Golden Standard
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スポーツエコー診療Golden Standard
知っておくべき超音波画像の特徴 超音波検査は,検者によって任意の画像が出せるという自由度が高い反面,再現性が低いことなどがしばしば問題となる.再診時に同一部位の画像を得ることは難しいが,骨性のランドマークなどを統一することで,再現性を高めることができる.また超音波画像特有の画像所見も知っておく必要がある.1.異方性(anisotrophy) プローブ角度により,同一の組織でも輝度が変化することを異方性という.特に線維性の組織では,超音波ビームが線維の方向と垂直に入れば戻ってくる反射波が多くなるため高エコーに描出されるが,垂直から離れるにつれ低エコーになってしまう(図4).腱や靭帯は,均一に整列した層構造(fibrillar pattern)を持つため,異方性による影響が大きい.腱や靭帯を鮮明に描出するポイントは,皮膚ではなく,腱や靭帯に対して超音波ビームが垂直に入るようにプローブをあてることである.2.fibrillar pattern(図4) 靭帯や腱など線維が平行に配列されている組織でみられる.超音波ビームが組織に直交することで,層状の高エコー像が描出される.a b▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ 図4 異方性とfibrillar patterna:膝蓋腱の長軸像.層状の高エコー像(fibrillar pattern)を認める(▽).b:同じ膝蓋腱でもプローブの角度が変わることで低エコー像を呈する(異方性).第1 章スポーツエコー診療のための基礎知識12