ブックタイトルスポーツエコー診療Golden Standard

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概要

スポーツエコー診療Golden Standard

各組織の超音波画像1.骨a.骨の超音波画像(図5) 正常な骨は,明瞭な線状高エコー像として描出される.皮質骨表面で超音波ビームが反射されるため深部は音響陰影によって無エコーとなる.直線の皮質骨を描出する際には,無エコー領域に残響陰影を認めることもある. 骨は,超音波検査においてモニター内で最も明瞭に描出されるため,他の軟部組織描出のためのランドマークとして用いられることが多い.b.観察において注意すべき組織 ?骨端線・血管孔(図6) 成長期には骨幹端部に骨端線が存在する.単純X 線でも確認できるが,超音波検査では,骨幹端部で皮質骨の線状高エコーが途絶し,切れ込みのような低エコー像が全周性に確認できる. また,皮質骨には栄養血管が通過するための血管孔が存在する.超音波検査では骨端線と同様に皮質骨の連続性が一部で途絶している様子が確認できる.ドプラを用いて注意深く観察すれば,骨内部に入る血流を確認することができる. 骨折との鑑別には,低エコー部位に血腫がないこと,血流の正常などが参考となる. ?種子骨 手指や足趾に多く存在する.観察の際には骨折などによる骨片と鑑別が必要である.また母趾の種子骨障害のように種子骨自体が損傷している場合もある. 図5  皮質骨の超音波画像a:大腿骨短軸像(▽).b:大腿骨長軸像(▽).内部には残響陰影を認める(▼).a▼▼▼ ▼▼▼▼ ▼ ▼ ▼ ▼▼ ▼▼▼b2. 超音波診断装置における各組織の画像評価13