ブックタイトルまるわかり創傷治療のキホン

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概要

まるわかり創傷治療のキホン

Ⅲ 下腿潰瘍1 下腿潰瘍とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・259? 下腿潰瘍とは何か 259? コモンディジーズとしての下腿潰瘍 259? 下腿潰瘍のスクリーニング検査とは? 260? 下腿潰瘍の将来像 2622 下腿潰瘍のみかたとその評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・263? 下腿潰瘍とは 263? 問診のききかた 263? 下腿潰瘍・下肢静脈瘤のみかた 264? 一次性下肢静脈瘤による下腿潰瘍 265? 深部静脈血栓症後遺症による下腿潰瘍 266? 治療前の検査のみかた 267? 治療後・経過観察のみかた 2683 治療戦略・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・270? 静脈性潰瘍のCEAP分類 270? 下腿潰瘍の治療アルゴリズム 271? 圧迫療法の有効性と注意点 273? 手術療法の有効性と注意点 274? 硬化療法の有効性と注意点 274? 今後期待される治療法 2754 治療のピットフォール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・276? 弾性ストッキングはどう選ぶ? 弾性包帯の巻き方のコツは? 276索 引 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・281x皮膚の構造皮膚は外敵に対する防御の最前線であり,皮膚に創傷を負った場合にこれを速やかに治癒せしめることは極めて大切である.皮膚の構造は体表から順に表皮,真皮,皮下組織となっている(図1-1).表皮は重層した表皮角化細胞より構成され,上から角層,顆粒層,有棘層,基底層の順となっている.真皮は主としてコラーゲンなどの細胞外マトリックスを産生する線維芽細胞からなり,皮下組織は主として脂肪細胞より構成される.また,皮膚には皮膚付属器があり,その代表的なものは毛である.毛は毛包に包まれ,主として皮下組織にある毛乳頭から伸長し,毛漏斗を経て,体表に達する.また,毛包には脂腺,立毛筋,アポクリン汗腺が付着している.一方,エクリン汗腺は毛と独立して存在し,その体表への出口を汗孔と称する.皮膚の創傷に関しては,損傷が表皮のみであるか,真皮までにとどまっているか,もしくは皮下組織以下まで損傷が及んでいるかが重要である.創傷が真皮までにとどまっている場合は,残存する真皮の線維芽細胞の増殖により比較的早期に創は治癒に向かうが,皮下組織まで損傷が及んでいる場合は創底が清浄化し,周囲から線維芽細胞が遊走してくる必要があるため通常表皮真皮皮下組織アポクリン汗腺エクリン汗腺毛漏斗汗孔毛乳頭毛包脂腺立毛筋図1-1 皮膚の構造第1章創傷治療1 創傷の治癒過程2