ブックタイトル在宅医療の排尿管理と排泄ケア
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在宅医療の排尿管理と排泄ケア
51 ● 在宅医療こそ生きるを支える排泄ケアを現象:①尿が出にくい,尿閉 ②頻尿,尿漏れ身体疾患の影響前立腺肥大症過活動膀胱神経因性膀胱がん感染症薬剤投与・薬剤見直し尿道カテーテル留置・自己導尿尿路変向術食事形態の見直し嚥下機能評価食事環境の整備水分量調整点滴の見直しおむつの適切な使用ADLに応じた排泄用具の使用認知症ケア福祉用具の活用排泄環境の整備認知機能・思考の影響認知症,うつ病排泄に対するこだわりこれまでの排泄習慣薬剤の影響オピオイド向精神薬抗コリン薬食事・水分の影響水分不足・脱水偏った食事水分摂取過量身体機能の影響運動機能の低下関節痛トイレ環境の問題アセスメント上記の原因が複合的に関与していることが多いので,対策も必要に応じて下記を組み合わせる図1-1 在宅医療における尿路管理・排泄ケアの視点在宅医療では身体疾患の影響以外にも,食事水分摂取の影響,身体機能の影響,認知機能に対して包括的にアプローチしやすい要量食べることなど生活全体の改善を図ることが必要となる.その支援を通して必然的にその人がその人らしく暮らせることにつながっていく.在宅医療での尿路管理・排泄ケアとはまさにその人の暮らし・QOL を向上するための医療・ケアなのである.文 献1) 厚生労働省:21 世紀初頭に向けての在宅医療についてhttp://www1.mhlw.go.jp/houdou/0906/h0627-3.html2) 川越正平:訪問診療の実際とその意義.在宅医療バイブル,川越正平 編,p.8-12,日本医事新報社,2014.3) 前沢政次:心ある在宅医療.在宅医学 第1 版,日本在宅医学会テキスト編集委員会 編,p.14-17,メディカルレビュー社,2008.〔島?亮司,浜田きよ子〕