ブックタイトル在宅医療の排尿管理と排泄ケア

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概要

在宅医療の排尿管理と排泄ケア

6在宅の事例から2排泄トラブルに対してアセスメントを丁寧に行い,対応を考えたことで患者の状態がよりよく変わり,寝たきり状態から端座位が,さらに排便はポータブルトイレの使用が可能となり,そのことにより介護に自信がついた例を紹介する(個人情報が特定されないように内容を変更している).事例 梅村 千枝子(仮名)さん 76 歳の女性担当ケアマネジャーより,介護している家族がおむつから尿が漏れて困っているとの相談があり本人・家族,ケアマネジャーからアセスメントを行った.本人の状況についてはアセスメントシート(表2-1)1)を参照.困りごと介護している息子夫婦が,母親がおむつを触って外してしまい尿が漏れて困っている.希 望本人  認知機能の低下はあるが話はできる.しかし「世話になりたくない」という思いが強く,いろいろな提案を受け入れにくい.家族  母がおむつを触って外れて尿が漏れて困るので,おむつの選び方や正しい使い方を教えてほしい.本人の希望は確認しにくいが,家族の希望は母がおむつを触って外してしまい,尿が漏れて困るのでおむつの選び方と使い方を教えてほしいとなっている.ここで考えるのは,この家族の希望はどこから来ているかである.そこで家族の思いを次のように整理してみる.母がおむつをはずしてしまう→おむつの使い方や選び方を教えてほしい家族は母がおむつを外してしまうから困っているため,対応としてはおむつを触る原因を考えていく必要がある.アセスメントシートを確認痒み あり おむつの中に手を入れて掻いている