ブックタイトル肉腫化学療法マスタークラス

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概要

肉腫化学療法マスタークラス

Lesson 1. 疾病と治療の歴史を紐解く2A. 定  義骨肉腫は,腫瘍性の骨・軟骨もしくは類骨基質形成を特徴とする悪性骨腫瘍である.B. 分  類骨肉腫には表1-1 の分類が存在し,最も頻度が高いのは通常型骨肉腫である.化学療法の絶対的適応となる骨肉腫と相対的適応となる骨肉腫が存在する.化学療法の絶対的適応は,高悪性度骨肉腫であり,これには通常型骨肉腫,血管拡張型骨肉腫,小細胞型骨肉腫,表在性低分化骨肉腫が含まれる.1. 骨内骨肉腫a)通常型骨肉腫 conventional osteosarcoma髄腔発生の高悪性度肉腫であり,骨肉腫の典型としてその大多数を占める.長管骨の骨幹端部に好発し,大腿骨遠位,脛骨近位,上腕骨近位の順に多い.10 歳代に多いが,約3 割の症例は40 歳以上であり,成人発症もまれではない.表1-1  骨肉腫の分類頻 度悪性度化学療法の適応骨内通常型骨肉腫>90 % 高◯血管拡張型骨肉腫1% 高◯小細胞型骨肉腫1% 高◯骨内高分化骨肉腫1 ~ 2 % 低(高悪性化することあり) △ *表在傍骨性骨肉腫4% 低(高悪性化することあり) △ *骨膜性骨肉腫<2 % 中等度不明表在性低分化骨肉腫きわめてまれ高◯* 骨内高分化骨肉腫および傍骨性骨肉腫における化学療法の適応は,高悪性化成分を認める場合のみである.1骨 肉 腫osteosarcoma