ブックタイトルシーン別わかる!漢方Q&A
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シーン別わかる!漢方Q&A
シーン1 「患者さんからの質問に答える」漢方薬は,個々の身体の状況に応じて処方されるために,場合によっては,全く異なった疾患に対しても,同じ漢方薬が処方されることがあります.例えば,葛かっ根こん湯とうは風邪の薬としてよく知られていますが,肩こり,中耳炎,扁桃腺炎,蕁麻疹などにも用いられます.つまり,違う病名でも証(患者の症状・体質)が同じなら治療方法も同じになります.これを漢方では「異い病びょう同どう治ち」と呼んでいます(図1).また,同じ病気でも異なった漢方薬が処方されることがあります.例えば,風邪には上記の葛根湯のほかに,麻ま黄おう湯とう,小しょう青せい竜りゅう湯とう,桂けい枝し湯とう,香こう蘇そ散さんなどの漢方薬が,患者の症状や体質に応じて用いられます.つまり,同じ病名でも違う証であれば,治療法も異なります.これを漢方では「同どう病びょう異い治ち」と呼んでいます(図2).すなわち,漢方治療は,西洋医学の治療とは異なり,この病名にはこの薬,という決まりきった関係はなく,患者個々の体質・症状に合わせて処方が決まります.同じ漢方薬なのに,違う病気に13 用いられるのはなぜですか?異病同治葛根湯風邪肩こり中耳炎扁桃腺炎蕁麻疹違う病名の状態であってもある同一の症状・体質では同じ治療法を選ぶこと図1 異病同治31