ブックタイトル147処方を味方にする 漢方見ひらき整理帳
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147処方を味方にする 漢方見ひらき整理帳
vシャクヤクカンゾウトウ141し芍薬甘草湯芍薬甘草湯は,骨格筋でも平滑筋でも筋肉がギューッと収縮し痛みを伴う病態に対して,収縮した筋肉を自分でごく短時間で緩める応答を引き出す.こむら返りほどキツい収縮ではないが,筋肉痛を起こした部位の筋肉に強い張りがあるときに,筋肉の炎症を鎮める応答を引き出すには漢方薬に芍薬甘草湯を追加する方法が有用である.例えば葛根湯+芍薬甘草湯.尿管結石による疝痛を芍薬甘草湯で和らげたのち,猪苓湯で結石を落とす併用療法は有用である.レスポンダーかどうかは,1回の服用でわかる.こむら返りなら,5~6分以内である.芍薬甘草湯 1回2包 頓服こむら返りなどは症状がキツいので1回に2包は必須である芍薬甘草湯 1回1包 頓服葛根湯 1回2包 頓服Upper back(肩)からlower back(腰)までのキツい筋肉痛に対する葛根湯(p.38)の併用療法芍薬甘草湯 1回2包 頓服猪苓湯 1回1包 1日4回 3日分尿管結石による疝痛が解けたら,猪苓湯(p.212)で結石を落とす処方例レスポンダーの判定1回(こむら返りは5~6分以内)は,あくまでも筆者の使用経験に基づいて,筆者がその漢方薬をどのように理解しているかという独善と偏見によって記載されているため,従来文献的に記載されてきた適応症や使用法を大胆にカットしたり,全く違う使用法を推奨したり,ある使用法に固執したりしていて,異論のある向きも多いとは思うが,筆者の執筆意図に鑑みご容赦願いたい.どのくらいの投与期間でレスポンダーかどうかがわかるかという回数,日数を記載したのは,効果のない漢方薬を無駄にのまされる患者を少しでも減らしたいというのが目的である.また,必要なものは併用する漢方薬,西洋薬を記載した.処方例なるほど!