ブックタイトル日本プライマリ・ケア連合学会 プライマリ・ケア看護学 基礎編
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日本プライマリ・ケア連合学会 プライマリ・ケア看護学 基礎編
102Ⅱ 患者と家族のライフステージに応じたヘルスプロモーションA 家庭内の事故ⅰ 乳幼児期 わが国の小児期の死因統計において,0歳を除いたあらゆる年齢層で,不慮の事故は死因の上位に入っている1)(表Ⅱ-3-⑥-1)2).受傷状況がわずかに違っただけで重症度が大きく異なるのが事故の特徴であり,事故に遭わない対策を講じることはきわめて重要である.健診は,その機会として大きな意味がある.健診時,保護者に事故予防の話をすることで事故率が低下するという研究があり,とくに乳児期での効果が高いとされている.ライフステージと保健指導⑥ライフステージに応じた事故予防・保健指導31 家庭内(乳幼児,高齢者)や職場などで起こりやすい事故とその原因がわかる2 事故の予防教育ができる3 労働災害について学ぶ学習目標表Ⅱ-3-⑥-1 1?4歳に起こりやすい事故起こりやすい事故予防のポイント転落・転倒・ベランダや階段などからの転落・ 箱,家具など,踏み台になるようなものをベランダや窓際に置かないやけど・炊飯器や加湿器の蒸気に触る・アイロン,ストーブに触る・ポット,鍋をひっくり返す・スープやコーヒーなどをかぶる・ ストーブ,アイロン,ポット,鍋など,やけどの原因になるものに子どもが触れないようにする・ ストーブなどには安全柵をつける溺れる・ 浴槽に落ちて溺れる・ 水遊び中の事故・ わずかな量でも残し湯はしない・ 浴室に鍵をかける・ 水遊びのときはライフジャケットをつける,目を離さない誤飲,中毒,窒息・ 医薬品,化粧品,洗剤,コインなど,あらゆるものが原因になる・ お菓子,豆などの食品がのどにつまる・ 危険なものは子どもの手の届かない所に保管する・ ピーナッツなど乾いた豆類を食べさせない自転車事故,交通事故・ 自転車の補助椅子からの転落,自転車ごと転倒・ 道路への飛び出し・ 自転車の補助椅子に乗せるときは自転車専用ヘルメットを着用させる・ 手をつないで歩く火遊びによる死傷・ ライター,マッチなどによる火遊び・ チャイルドレジスタンス機能つきライターを使い,子どもの手の届かない所に保管する(文献2)より)