ブックタイトル日本プライマリ・ケア連合学会 プライマリ・ケア看護学 基礎編

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概要

日本プライマリ・ケア連合学会 プライマリ・ケア看護学 基礎編

154Ⅲ 疾病予防と疾病管理必要とされる看護技術● 臨床推論の知識(Ⅲ-2:p.146参照)● 効果的に患者および家族から情報を得るためのコミュニケーションスキル● トリアージを適切に行うための、病態生理学の知識・ヘルスアセスメントのスキル・臨床薬理学の知識● 教育力(スタッフへの教育,患者および家族への教育)A トリアージとは トリアージとは,患者の重症度に基づき,治療の優先度を決定して選別を行うことである.トリアージという言葉は,フランス語の動詞である「trier」が由来で,「分類する」という意味である.ナポレオン時代の公衆衛生局長官が戦場で負傷した兵の「トリアージ」を指示したことが,初めて行われたトリアージとされる1).言葉の由来どおり,従来は患者の急変時や緊急時に行うことが多かったが,医療の提供の場が多様化してきており,トリアージは必ずしも重症の患者に対して行うだけのものではなくなっている. 看護師は,患者への最前線のケア提供者として,さまざまな臨床の場や状況下でトリアージを担う.救急外来などでは,重症患者に対して,治療の優先度を決定するためにトリアートリアージ31 トリアージとは何かを知る2 プライマリ・ケアの臨床現場におけるトリアージについて理解できる3 プライマリ・ケアの臨床現場におけるトリアージシステムについて理解し,そのシステム構築に何が必要なのかを知る4 プライマリ・ケアにおけるトリアージのプロセスを知る5 4 を効果的に実施するために必要な知識・経験について理解する6 トリアージした内容をほかの医療従事者に伝えたり,医療の質を保証したりするために適切に記録できるよう,その外枠を理解する学習目標